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うみねこのなく頃に 考察 境界より視やる

PCゲーム「うみねこのなく頃に」の個人的な考察ブログ。「キコニアのなく頃に」についてもガッツリやっている。


殻の中の幽霊

 本日、二本目。

 EP8のお茶会でのベルンとラムダのセリフ「殻の中の幽霊」をググってみたら、攻殻機動隊のGHOST IN IHE SHELLがヒット。
 そしてその元ネタがアーサー・ケストラーの評論『 TheGhostintheMachine(機械の中の幽霊)』だというので、その概略のさわりだけ読んでみた。
 どうやらベアトの魔法世界もこれが元になっているのではなかろうか。


 肉体と魂は別であると考え、魂は階層的秩序を形成しているという考え方。
 部分が集まって全体となり、システムを形作る。
 だがそのシステムもまたサブシステムであり、サブシステムが集まってさらに上位のサブシステムとなる。
 下から見れば全体であり、上から見れば部分であるものをホロン(全体子)と呼ぶ。

 サブシステムはそれぞれ与えられた権限と規律の元、独自に思考・判断し、出たエラーは責任を持って修正する。
 サブシステム同士は競合することもある。
 上位のサブシステムは命令を下すだけで、後は下位のサブシステムが仕事を片付けてくれるため、その仕事を把握する必要もない。


 これは駒と創造主の関係そのものではないか。
 ゲーム盤の上で18人のニンゲンの駒を置き、それぞれ独自に思考・行動させる。
 ロジックエラーを解消するために、解消できるまで永遠に閉じ込めで思考させ続ける。
 そんな感じで。


 真犯人の魂の階層的秩序がどうなっているのか考えてみたい。
 取っ掛かりとして、一なる三人の魔女から始める。

 一人が全体、三人が部分の魔女。
 私にとってそれは、クレル、ヤス、ベアトとなる。

 本体の犯行を考える、思考A。「駒本体」
 ヤスの犯行を考える、思考B。「駒妹ベアト」
 魔女の犯行を考える、思考C。「駒姉ベアト」
 そしてそれらを俯瞰し統括する、上位思考α。「魔女ベアト」

 EP1で子供のアイデンティティの話があった。
 人間の自分に魔女の自分を足し、自己を確立させようと試みる、とかなんとか。
 それに則るなら、「本体+ヤス+ベアト=上位世界のベアト」。
 下位世界のニンゲンを上位世界から見下す魔女として、自己を確立させたことになる。
 ゲーム盤世界とメタ世界の階層秩序が形成されたわけだ。

 それは魂の拡大、魂の階層を昇ったと言ってもいいだろう。
 だが、肉体の中にある魂は一つだけ。
 だからこれは、魂を割いて分け与える行為なのだ。


 上位階層にメタ世界に一なる魔女を置き、その魔女は3人の部分で構成されている。
 3人の部分魔女は、協力して下位階層にゲーム盤を作成する。
 ゲーム盤にはニンゲンの駒が置かれ、3人の部分魔女が自身の駒を置いて惨劇を起こす。
 しかし、3人の駒は同じ世界には置けない。
 そのため、ゲーム盤に結果が同じだが過程が異なる3つの世界が重なるように作られている。
 ちなみに、魔法説を作る部分魔女は、幻想の駒も使うことができる。
 部分魔女の1人でもロジックが通らなくなると、ロジックエラー。

 このゲーム盤とメタ世界の階層秩序、それ自体が真犯人の心あるいは魂の形。
 それが黄金郷の正体。
 ちなみにニンゲンたちの魂は、後に魔女が自身を切り刻んで作り出した赤き真実で、それらニンゲンの真実の姿を自身の魂に刻んだものだと思われる。

 我は我にして我等なり。
 黄金の真実は“我等”の総意。


 一人で完結している幼少期はこれで説明が付く。
 二人で世界を生み出すために謎を作り始めてから変化する。


 メタ世界に、謎を作る魔女の他に、謎を解く対戦者である戦人を招くことになった。
 上位階層にサブシステムが2つできたことで、それらを部分として包括する全体が新たに創られた。
 それが航海者と造物主。

 航海者はメタ世界の魔女たちが作り出すカケラを渡る。
 航海者ラムダデルタは、魔女ベアトに絶対の意志で無限のカケラを作り続けるように監督することを。
 航海者ベルンカステルは、魔女ベアトが作り出した無限のカケラから魔法の奇跡を探し続けることを、造物主に命じられている。

 最上位階層にいる造物主はそうして下の階層のものたちが作った物語を執筆している。

 ちなみにメタ戦人は、下位階層のゲーム盤に推理で作り出した駒を置くことができる。

 たぶん、そんな感じの階層秩序が生まれた。


 しかし、そこ階層秩序の拡大は、崩壊の危機でもあった。
 そもそも真犯人の魂の核は、一なる三人の魔女。
 戦人に謎を出すため、その一を赤き真実で切り離してしまった。
 三人の部分に切り離され、一なる魔女の統合に不具合が出たのだ。
 それを直せるのはそれをした戦人だけ。

 だが戦人は帰ってこなかった。
 そのため、全体を救うために、部分を切り離す必要が出た。

 造物主は島を出るために、自身を構成する大部分を破壊した。
 正確には、魔女ベアトを殺すことで、それに繋がるシステムを停止させた。
 残ったのは、全体である造物主とその補佐たる航海者、一なる三人の魔女の内の自身の肉体を司る一人だけ。
 それ以外の部分は島に自身を縛る枷として打ち壊された。
 そうして造物主八城は死に掛けた。
 魂の大部分が欠けたのだから、それは当然のことといえる。



 だが造物主八城は帰ってきた。
 黄金郷を蘇らせるために。
 偽書を読んだ未来の魔女によって、真実を書き換えてもらう。
 観劇の魔女達による黄金の魔女ベアトリーチェの真実によって、自身の魂を上書きする。
 そうして黄金郷は蘇る。
 残っていた三人の魔女の最後の一人を生贄として。


 黄金郷には最後の一人が足りない。
 全員が揃うには魔法の奇跡が必要なのだ。





 とりあえず、人間を機械のPCに例えればわかりやすいだろう。
 PCが肉体、そこに入っているプログラムが魂。
 魂は階層的ネットワークを構築していて、それが一台のPCの中のこと。

 階層的ネットワークを構築した一台のPCが、インターネットを通じて他のPCに情報を発信。
 魔法解釈による階層的秩序を感染させていく。
 “知らぬ”から“知る”への不可逆的変化。
 そうして感染したたくさんのPCが真実を作り出し、元のPCにフィードバック。
 これもまた“知らぬ”から“知る”への不可逆的変化。
 そうして真実を塗り替えていく。
 もう元の真実へは戻れない。

 こんな感じ。


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  1. 2018/09/22(土) 21:23:46|
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フラット・ホームズ

Author:フラット・ホームズ
「うみねこのなく頃に」の某公式サイトで推理を投稿していた。
その時使っていた名前は察してください。
スタイルは、アンチミステリーをチェス盤で引っ繰り返す、というもの。
キコニアでは、世界を箱庭に見立て、そこにどんな駒を置いたのか、それらを動かして最終的にどういう形に持って行くのか、的な感じのを主にやっている。

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