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うみねこのなく頃に 考察 境界より視やる

PCゲーム「うみねこのなく頃に」の個人的な考察ブログ。「キコニアのなく頃に」についてもガッツリやっている。


ベアトリーチェという駒の性能

 ベアトという駒がどの様な性能を持っているのか考察をまとめてみる。


1、目としての機能
 チェス盤思考は、相手の立場になって思考すること。
 自分の視点だけでは、世界の一面しか見えない。
 他人の視点からも見ることで、世界を立体視できる。

 人間は片目でしか見れない。
 そこでもう一つの目として機能する駒が必要となった。
 想像の翼を広げ、他人の世界へと羽ばたき、目を借りる存在。
 他人を頭に住まわせて、自分の代わりに思考させる駒。
 朗読者にして、巫女。

『そなたと対話をしているから、その思考に至るだけだ。……我が思考は八百万を束ねて超える。人の子には、まるでそう見えるだけに過ぎぬ。……されど、そなたがいなければ、思考する力さえない、か弱き病人に過ぎぬ…。』

 創造主は、駒を使って代わりに思考させる。
 即ち、エミュレーターとしての機能。

 八百万とは例によって、象徴的で大げさな数字であるが、数多の駒に思考させればそれに届くのだろう。
 ベアトのゲーム盤は、自分も合わせて19人の視点で立体視したもの、と言えばそのバケモノっぷりがわかる。


2、他人になる機能
 ベアトという駒を他人の目として機能させ、その思考を語らせるということは、他人になる機能と言い換えることができる。
 駒のプロモーションが、ベアトのデフォルトの機能なのである。
 現実の人間は勿論のこと、想像上の幻想だろうと設定さえ決まれば演じることが可能。


3、俯瞰視点となる機能
 自分がやることを駒に代わりにやらせる。
 結局は、自分がやっているのには変わりない。

 しかし、それは自分から、自分を遠ざける効果がある。
 それはあたかも、自分の視点が自分を離れて、自分を上から見下ろすかのよう。
 即ち、俯瞰視点。

 自分の代わりに駒を置くことで、自分をゲーム盤の外へと置く。
 これはゲームマスター視点を得たということ。


4、未来実現の機能
 ゲームマスターとしてゲーム盤を俯瞰し、ゲーム盤に19人の駒を置き、19人の視点で棋譜を構築。
 実現できる未来を創造できる。
 即ち、シミュレーターとしての機能。
 これで無限にゲーム盤を作ることができる。

 この時点で運命を作り出す魔女の階梯に昇ったと称してもいいのではないだろうか。


5、幻想修飾の機能
 ニンゲンの駒が見ていない所を、幻想で覆い隠すことができる。
 それはつまり、魔法説を主張することができるということ。

 魔女の闇はあらゆる可能性が主張できる。
 数多の駒に思考させる創造主は、無限の解釈を使いこなす。
 つまり、独壇場ということ。


6、平行世界構築機能
 犯人Aが置かれたゲーム盤と、犯人Bが置かれたゲーム盤。
 右手と左手を同時に動かして、2つのゲーム盤に同じ結果の盤面を描く。
 結果を同じくしながら過程が異なる、決して交わることのない世界。
 その平行世界を重なり合うように作り出すことができる。


7、ゲーム対戦予測の機能
 ゲームマスターの席に座るということは、その対戦者である人間側のプレイヤーの席を想定しているということ。
 即ち、人間側のプレイヤー視点を借りて、ゲームの対戦をシミュレーションができる。

 プレイヤーにどう推理させるのか自由にコントロール可能。
 そして、それをもとにゲーム盤を作成可能。
 1986年のゲーム盤では、戦人をその席に座らせた。



 ベアトのできるのはこの階層までだろう。
 この上は造物主や航海者の世界となる。


 ベアトを生み出した創造主は、かつてベアトと一つだった。
 それが分離することで、ベアトのゲーム盤の全てが閉じ込められた猫箱の外の視点を得た。
 ベアトのゲーム盤を物語として執筆し、それを読む読者を想定した視点。
 しかし、島に閉じ込められた身であり、島の外のニンゲンは知らない。
 だから、読者の席に座る人物が視えない。
 そういう意味で、造物主に成りかけていた、といった感じだろうか。


 ベアトを殺し島を出て、八城を名乗り、造物主の道を歩んだ未来において。
 フェザリーヌは、縁寿を2人目の巫女と語った。
 一人目の巫女はベルンカステル。
 何を朗読したのかは明白だ。
 それはベアトリーチェの物語。

 無限に生み出された物語を、意味ある順番になるように並べ、その結果、魔法の奇跡に至れるまで永遠と思考することを、代わりにさせられた。
 こういうのまで駒に思考させるのは、正に病気だな。
 まぁ、そうしなければ思考できない体なのだろうけど。

 というわけで、ベルンは奇跡を探すために生み出された駒。
 ラムダデルタは、ベアトのゲームが絶対の意志vs絶対の意志で拮抗、勝敗を5分5分で決まるように、難易度調整をさせるための駒だったと考えられる。

 2人の思考の結果、ベアトの物語は弄られて、フェザリーヌが最終稿を執筆、といった感じだったのではないかと。
 1986年には完成していて、後年、思い出しながら最終調整を済ませた。


 ヱリカの駒について。
 ベアトが他人になり思考するために、その前にその人物の真実を暴くために作られた駒。
 それがヱリカ。
 後、ベアトがファンタジーで真実を修飾するなら、ヱリカはミステリーで真実を修飾する役割が与えられている。
 たぶん、ベアトの機能の一部を分けて生み出されたのではないかと思う。
 あるいは、ベアトの駒の一面に過ぎないのか。

 六軒島の夜の屋敷を魔女が闊歩していたが、同時に変態探偵も闊歩していたと考えると笑ってしまう。
 島の皆はストーカーされていたのに気付きもしないなんて!
 源次や嘉音の気配を殺した歩き方をベアトは標準装備しているんだろうなぁ。



 ベアトの創造主だが、自分が思考する代わりに他人に思考させる、という発想の時点で人間離れしている。
 世の小説家、どんな文豪だろうと、頭の中に自分が生み出したキャラが生き生きと動いていようと、自分が思考すべき時にキャラに代わって考えさせている人などいないだろう。
 他人の物語、カケラを集めて、弄って、生み出して。
 人間離れした思考方法を続け、その道を究めようと務めて19年。
 ベアトの創造主は、思考のバケモノと呼べるモノだろう。


 まぁ、私が一番恐ろしいのは、その機能を持った家具を作り調整した金蔵なのだが。
 何も持たせず、退屈を紛らわすために他人の思考を取り込んで遊ぶ状況に追い込み、それを19年間も熟成させ、完成したのが至高の家具。
 人の魂や悪魔、果ては異界までその身に降ろすこの召喚特化の家具は、召喚師ゴールドスミスの最高傑作と言って良いだろう。


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  1. 2018/08/25(土) 20:32:00|
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フラット・ホームズ

Author:フラット・ホームズ
「うみねこのなく頃に」の某公式サイトで推理を投稿していた。
その時使っていた名前は察してください。
スタイルは、アンチミステリーをチェス盤で引っ繰り返す、というもの。
キコニアでは、世界を箱庭に見立て、そこにどんな駒を置いたのか、それらを動かして最終的にどういう形に持って行くのか、的な感じのを主にやっている。

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