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うみねこのなく頃に 考察 境界より視やる

PCゲーム「うみねこのなく頃に」の個人的な考察ブログ。「キコニアのなく頃に」についてもガッツリやっている。


魔女のゲーム 2ゲーム目

 戦人の代わりに、方針を受け継ぎ完成させた“19人目‐金蔵ライン”。
 その主な密室トリックは、“密室の中のベッドに隠れる”である。

 ではEP2を始めよう。

 戦人の方針はEP1と変わらず、身内を疑わない、というもの。
 これは露骨なまでに、無能と描写されるほどに強調されている。
 それに合わせる様に、EP1では手紙だけだった“19人目”のアピールが、“19人目の客人”となって強調された。

 にもかかわらず、事件が始まって以降、“19人目の客人”の影は薄くなる。
 ベアトが“19人目の客人”を出したのは、EP1から引き続き“18人の中にいる犯人から疑いを逸らすため”であろう。
 なのに一切その役に立っていない。
 それどころかベアトは、“マスターキーを使用しなければ不可能な密室”という駒を使い、“使用人犯人説”を打ち立てた。
(これで“金蔵を抜かした18人の中に犯人”は“使用人犯人説”に進化)

 “19人目”の存在を肯定し、その後に“19人目”の直接の犯行を否定する。
 これは“19人目‐金蔵ライン”に対する攻撃である。
 攻撃はトリックにも及び、第2のゲームの密室内を捜索することで、ベッドに隠れるトリックを否定。
 間接的に第1のゲームのベッドに隠れるトリックを否定した。

 否定されたと感じは読者は、金蔵の密室脱出で夏妃に再び疑惑の目を向け、客室の密室も外からのトリックを疑い使用人に疑惑の目を向けることになるだろう。
 そして“使用人犯人説”に舵を切ることになる。

 だがしかし、否定は間接的にであり直接ではない。
 第2のゲームの密室で“ベッドに隠れた犯人”を否定したということは、裏を返せば、第1のゲームの密室では“ベッドに隠れた犯人”が通るということになる。
 つまり“当たっているから否定したいのだろう”という肯定要素でもあるのだ。

 “否定したいのは当たっているから”と強気で“19人目‐金蔵ライン”を推し進めたい。
 2ゲーム目も同様に“19人目‐金蔵ライン”で貫き通し、全てのゲームを貫ける武器に育てたいところ。
 “マスターキーを使用しなければ不可能な密室”は“マスターキーを手に入れれば使用人でなくとも犯行可能”。
 嘉音のマスターキーと貴賓室の鍵を交換すれば、源次が庇ってくれる。
 これで“19人目”にも犯行が可能になる。

 戦人は身内を疑わない方針を続け、途中で脱落。
 ヒントが十分に揃っていたメタ戦人は、実に無能であった。
 これも読者に推理させるための犠牲なのだ。
 下位戦人は第二の晩の嘉音の疑いの反論は良かったが、そこから“19人目”に繋げることができなかった。
 そうするには、源次の証言を疑わなければならず、使用人への疑いに反論を試みた戦人には心情的にできないことだったかもしれない。
 決定的なのは、金蔵に絶対的な忠誠を捧げる源次が、金蔵と同等の扱いをベアトにもするということを、下位戦人には知る機会がなかったことだろう。


 他方、ベアトの方針もEP1から引き続き、“第1のゲームの死者と金蔵を抜かした18人の中に犯人がいる”と“19人目を犯人に仕立て上げたい”の2つ。

 “19人目を犯人に仕立て上げたい”では、真っ先“19人目の来客”という強烈な駒を出した。
 が、それだけ。
 惨劇が始まって次の第二の晩に、思惑に反する“マスターキーを使用しなければ不可能な密室”という駒が打ち出されて、有名無実と化した。
 最初にバーンと存在感をかまし、その後自然にフェードアウトという感じで手を進めたわけである。

 一方、“第1のゲームの死者と金蔵を抜かした18人の中に犯人がいる”は、“顔の綺麗な死体”から始まった。
 “顔を損壊した死体”では死んだふりを疑われたから、そう疑われないように今度は“顔の綺麗な死体”にした、という説明。
 これは、「だから第1のゲームの“死者”も本人が死んでいるのだ」という弱めの主張であると同時に、第1のゲームの“死者”の中に犯人がいることを暗に匂わせた主張でもある。
 そんなさりげない一手からの、“マスターキーを使用しなければ不可能な密室”で注目を集めて離さない強烈な一手。

 このほぼ完璧な盤面において、“19人目の来客”は実に不要。
 そこがピンポイントで隙になってしまっている。

 これら2つの手筋は、軽重の差はあれどまだ継続中。
 その差によって、出題者の意図も見え始めたと言ったところ。





 このゲームは魔女が否定できれば魔女の勝ち。
 人間側はその否定に反論できれば負けはない。

 赤き真実が登場したことで、堂々と虚偽の記述が可能となり、一つの箱の中に異なる真実が並び立つようになった。
 後のEP3でワルギリアが語ったように、ゲームはブラウン管裁判の様相を呈している。
 これは例えるなら、18人の中に犯人がいる可能性があるのであれば、18人の中に犯人がいない可能性も同時に存在しているかもしれないということ。
 よって、18人の中に犯人がいる可能性を検討したいのであれば、まずは19人目の可能性を考えなくてはならない。
(逆パターンも同様のプロセスが必要)

 赤き真実を使えない人間は、推理することでそれに代えるしかない。
 人間側が勝つには、魔女の否定を潜り抜けるだけでは足りず、他の人間説を完全に否定できなければ勝ったことにはできない。
 他の人間説の完全否定の証明だけが、唯一解であることの証明に代えられるからだ。

 それができないのであれば、複数解のアンチミステリーであることを認めなければならないだろう。
 自説を推すなら、その裏の説も考慮する。
 勝てないのなら、今は、負けないことを選ぶべきなのだから。

 んー、その点、“19人目‐金蔵ライン”推しは楽である。
 その裏の“使用人犯人説”をベアトが重点的に推してくれるのだから。


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  1. 2017/03/04(土) 21:12:57|
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フラット・ホームズ

Author:フラット・ホームズ
「うみねこのなく頃に」の某公式サイトで推理を投稿していた。
その時使っていた名前は察してください。
スタイルは、アンチミステリーをチェス盤で引っ繰り返す、というもの。
キコニアでは、世界を箱庭に見立て、そこにどんな駒を置いたのか、それらを動かして最終的にどういう形に持って行くのか、的な感じのを主にやっている。

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