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うみねこのなく頃に 考察 境界より視やる

PCゲーム「うみねこのなく頃に」の個人的な考察ブログ。「キコニアのなく頃に」についてもガッツリやっている。


エピソード2 後編

 第2のゲームをどうやって想定して計画したのか。

 とりあえず抑えておくべきは、譲治たちが夏妃の部屋に向かった理由。
 提示されている理由は、夏妃の霊鏡を取りに行くためというもの。
 それ以外の理由の手掛かりはないように思われる。
 よって、その理由であるのは間違いないだろうことから、その理由が嘘か本当かによって虚実が分かれる

 私の立場は、譲治たちは純粋な被害者であるというもの。
 なので、紗音が霊鏡を割ったことでベアトの力が復活して惨劇が起きてしまったということを、信じてしまっているのだと、そう信じねばならない。
 そこから始める。


●魔女との交流

 事件が起こる前に紗音がベアトと出会い交流していた。
 これを全て幻想であり、妄想であるとするのは簡単だ。
 だが、人間に可能な部分は人間とトリックで説明するべきだろう。

 前提として、使用人の間ではベアトの怪談がまことしやかに噂されていて、紗音はそれを信じている方の人間だった、というのがある。
 なので、ベアトが紗音の前に現れても、ベアトの姿をした人間とは見ず、魔女ベアトリーチェとして認識する。
 特に、心が弱っているところに甘言を囁いたのは良く効いたはずだ。

 結果を得るには行動しなければならない。
 行動するには意志を持たなければならない。
 意志を持つには信じることから始めなければならない。

 紗音は譲治と結ばれることができるとは信じられなかった。だが信じたかった。
 信じたい物の前に信じたいものをぶら下げれば、何れ飛びつくことになるのは必定。
 それも猶予を与えることで、自ら選び取るようにした。
 自ら選び取ったものを反故にするのは難しい。
 なにしろ過去の自分を否定する行為なのだから。
 
 そして去る時、紗音と嘉音に痣を残し、夢幻ではなく現実に体験したことだと強く認識させた。
 痣を付けた蝶は過程に幻想を修飾したもの。
 現実では、煙管で軽い火傷を負わせたといったところだろう。

 結果、紗音は霊鏡を割った。
 それはベアトが語った設定を受け入れたということ。
 これが遠因となって、夏妃の部屋に霊鏡を取りに行くことになった。


 その後、紗音はベアトと会うこともあり、その度に交流した。
 でもそれは全部ベアト側からの接触。
 それはつまり、準備万端で待ち伏せできたということ。

 薔薇庭園で薔薇のアーチの上に座って登場などは、そこで座って待っていればいい。
 板状の物でも設置すれば、薔薇を潰さずに座れるかもしれない。
 まぁ、そこまではやっていないかもしれないが、薔薇が潰れたら後で源次辺りにでも直させるか誤魔化せるように整えれば大丈夫だろう。

 その後に海岸に移動。
 テーブルは予め設置しておけば準備完了。
 ルーレットの結果、使われないならそれはそれでいい。
 お茶会終了は、紗音が仕事に戻る時なので、テーブルは紗音が去った後に片付ければいい。
 魔法でテーブルを消したのは修飾された幻想。

 魔法を見る観客は、舞台の上で繰り広げられる劇だけ見ればいい。
 舞台の準備やら片付けなど、見れば台無しの部分は見せるわけがない。

 嘉音が目撃した、ベアトの姿が見えない金蔵は、現実にあったこと。
 ただ、金蔵にはベアトが見えていないというのが嘘。
 見えていなふりをすることで、ベアトは波長の合った人にしか見えない、という幻想を信じさせた。

 紗音が目撃したと回想していた、夏妃にはベアトが見えない、というのはそれ自体が幻想だと判断。
 理由としては、金蔵と夏妃で二重になっているので、片方はなくても構わないというのが1つ。
 金蔵がベアトの姿が見えないという設定は第1のゲームで金蔵自身が言っていたという手掛かりがあるのに対し、夏妃のは他に手掛かりが存在しないというのが1つ。
(第5のゲームでの、夏妃とベアトの交流は全て幻想。金蔵が生きている以上、金蔵が死んでいるという幻想が修飾されていただけ)
 まぁ、夏妃がベアトのことを知っていたら、他のゲームが破綻しそうというのが最大の理由なのだが。


●第一の晩 礼拝堂のハロウィンパーティー

 第2のゲームと第1のゲームは、薔薇庭園に着いたところからすでに異なっている。
 真里亞がハロウィンのお菓子を持っているか、いないかによって違ってしまったのだろう。
 よって分岐はそこにあるだろうことが解る。

 楼座たちは、駅にある店で朝食を食べた。
(エピソード4を見る限り、楼座は食事を外食で済ませることが多いらしい)
 駅にある店は幾つかあるだろうから、その中でハロウィンをやっている店に偶然に入ったのかもしれない。
 その場合は、その駅にある店のことを把握すれば偶然を想定できる。

 あるいはその後、真里亞の機嫌を取るために、途中の駅の近くでハロウィンのお菓子を探して見つけられるかどうかの偶然なのかもしれない。
 とりあえずそのことを想定しておけば、途中の駅近くで売っているハロウィンのお菓子を予め用意しておくことは可能だろう。

 真里亞に、薔薇庭園で楼座に怒られたらそこで会うことを約束しておけば、真里亞はそこでベアトを待つだろう。
 第2のゲームでは、ゲストハウスに辿り着く前だった。
 きっとそこで怒られなかったら別のゲーム盤に移行していたのだろう。
 とりあえず、ハロウィンのお菓子を手に入れたのなら、薔薇庭園で皆に配れとでも真里亞に言っておけば、高確率でなるのかもしれない。どうなのだろうか。


 そして、来客として現れたベアトは、楼座と真里亞に封筒を渡して屋敷の中へ。
 貴賓室に泊まり、昼食と夕食で紗音と嘉音に顔を見せ、力を取り戻して屋敷に現れたのだと見せ付けた。
 このことが原因で、第1のゲームとは異なり、紗音は譲治のプロポーズを受けることを即断することになる。


 夕食後、楼座が手紙を読んだはず。
 これは礼拝堂への招待状だと思われる。

 礼拝堂にて、親たちに黄金のインゴットを見せ、黄金の管理人だと信じさせた。
 その折には、蔵臼が所持しているインゴットも持ち寄らせ、本物かどうかを見比べさせる程度はしたのではないかと思う。
 そして、黄金を餌に、魔女だと認めさせた。

 ここからは推測になるが、6人を同時に殺害していることから、パーティーの飲食物に睡眠薬でも混ぜていたのではないかと思う。
 となると、同席していたであろう楼座は殺されず、睡眠薬で寝ていたところをゲストハウスに運び込まれたと考えるべきだろうか。
 そうだとするなら、礼拝堂の事件を知った楼座は、すごく警戒することになったと思われる。

 礼拝堂の鍵については、真里亞に渡してあった封筒から取り出して使い、その後に元に戻した。


●第二の晩

 礼拝堂の事件を金蔵に報告しなくてはならないので、源次と紗音を向かわせた。
 使用人のトップであり金蔵の信頼が厚い源次を選ぶのは当然。
 だが殺人犯がいる中で一人では危険なので、その次の序列の紗音がお供に選ばれるのも自然の成り行き。

 だから、親が殺されたことで最も熱くなり易い朱志香が暴走して、最も怪しい来客ベアトのもとへ向かった時、同行させる使用人は嘉音と郷田しか残らなかった。


 貴賓室に朱志香が向かうことを想定していたので、貴賓室に手紙を残すことができた。
 その手紙を読んで朱志香は激昂。喘息の発作を引き起こし、自室へ。

 朱志香の両親が死亡したことで、朱志香には頼れるものはいない。
 それに対して、自分が何とか支えなければ、と嘉音が奮起する可能性が高いと読んだのだろう。
 そうなると、嘉音は郷田に自分に任せて欲しいと訴えることになる。
 だから、朱志香の部屋に入るのは朱志香と嘉音の2人だと想定した。

『…あの、………お嬢様はご自分の部屋に施錠される習慣はあまりありませんでした。ただ、学校に行かれる時だけは、旦那様などに勝手に部屋を見られたくないと言って施錠されていたようですが…。』

 学校もなく、親族会議中に娘の部屋を検めることもないだろうことから、朱志香は自室に鍵を掛けていなかったと思われる。
 なので、朱志香と嘉音が鍵を使って朱志香の部屋に入ったという描写は幻想であると判断する。
 これにより、犯人である来客ベアトが朱志香の部屋に予め潜んでいることができることになる。

 第1のゲームの絵羽と秀吉は、真正面から額を撃たれた。
 真正面から向かったので、一対一になるように秀吉がバスルームに入るまで待った。
 それに対し、今回の朱志香は背中に杭を刺されていた。
 これは2対1だから不意を突いたからだと推測する。
 嘉音の遺体を隠したのは、犯人のスケープゴートにするためであり、同時に幾つかのゲームを重ね合わせて見ることで紗音と嘉音が同一であると推理させるためでもある。

 後は、既に書いたが、嘉音のマスターキーと貴賓室の鍵を入れ替えることで、源次から嘘の証言を引き出させ、密室にすることで使用人を疑わせるように仕向けた。

 嘉音と朱志香の恋模様については見たままでいいと思う。
 紗音の恋を見た朱志香は、自分も恋がしたいと思い、身近な異性である嘉音を意識することに。
 紗音に取り持ってもらいながら仲を深めようとし、ついには思いの丈を告白することになる。
 だが嘉音はそれを断る。
 それは、嘉音は金蔵の目となって監視する汚い役目が課せられていて、潔癖な嘉音はそのことで自身を、汚い役目をこなさなくてはならない家具であると感じているからだ。
 しかし、朱志香の気持ちに応えられないことに忸怩たる思いを抱くことになる。

 この流れは十分想定できた。
 だからルーレット次第では準備段階でその目を揃える可能性はあった。
 そして、これらは過去のできごとなので、その結果を踏まえた惨劇が計画されることになったのだと思う。


●使用人室の嘉音の幻想

 食事の支度と、楼座が信用できない使用人と外様の南條を追い出しておきたいことから、使用人と南條が厨房にいることを想定。
 嘉音の格好をして、血糊で顔を隠し、救急箱がある使用人室へと急がせた。
 そしてそこで、近くにいる南條と熊沢を素早く殺害。
 使用人室を出て、生き残りが使用人室を去るのを待って使用人室に戻り、南條と熊沢の死体を中庭に運んだ。

 この際、事件の報告で、犯人の正体について説明し辛いことから、報告が長引くことを予測できたので、運び出す時間は十分だったのではないかと思う。


●第四~六の晩 夏妃の霊鏡

 本格的に楼座に疑われた使用人たちは追い出され、紗音と将来を誓った譲治も共にすることになった。
 これは紗音がプロポーズを受けていたためであり、ひいては紗音の決断を促した来客ベアトが現れたためである。

 そして紗音は譲治に、ベアトの言い成りとなって霊鏡を壊したから、ベアトが惨劇を起こしているのだと信じていることを告白、
 譲治はその紗音の心を軽くするため、ひいては自責の念から心を守るために、夏妃の霊鏡を手に入れることを提案。
 譲治は他人の信じているものを否定せずに、それに沿いながら説得することに長けている。
 逆を言えば、そう選択することを想定するのは簡単であるということでもある。
 だから、夏妃の部屋の中で待ち伏せることが可能だった。


●中庭の死体発見~客間の手紙

 これについてはすでに書いてある通り。
 職務に忠実な源次は、いつでも拝命できるように一人厨房に残り、決められた時間に屋敷の見回りをする。
 だから、中庭に死体を置けば自動的に発見し報告することになる。
 楼座たちは中庭に向かうため客間は空になり、その隙をついてベアトはマスターキーを使って手紙を置いた。

 楼座たちは中庭の死体の状態から、譲治たちの危機を悟り、譲治たちが向かった夏妃の部屋へ。
 ベアトは手紙を置いたらすぐさま夏妃の部屋へ先回り。
 使用済みのマスターキーを、夏妃の鍵だと錯覚させて楼座に回収させ、死体に注目している隙に密室を脱出。
 その際、源次は見て見ぬふり。真里亞は魔女の魔法と解釈。

 客間に戻った楼座たちは、密室だった客まで手紙を発見。
 互いが互いを疑う修羅場に。
 楼座視点、手紙を置いたのは戦人で確定。
 銃を撃つことに躊躇いはなかったことだろう。
 たぶん、真里亞がとりなしする直前の雷の音が、銃声だったのではないだろうか。
 戦人はこの時に亡くなったのだと思う。

 死んでいたので、その後は何も見ていない。
 なので、その後の戦人視点は幻想となる。
 書斎で蝶が乱舞していようが、山羊に食われようが、幻想なので当然のこと。

(後は爆発で全員死亡)


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  1. 2014/02/02(日) 01:38:10|
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フラット・ホームズ

Author:フラット・ホームズ
「うみねこのなく頃に」の某公式サイトで推理を投稿していた。
その時使っていた名前は察してください。
スタイルは、アンチミステリーをチェス盤で引っ繰り返す、というもの。
キコニアでは、世界を箱庭に見立て、そこにどんな駒を置いたのか、それらを動かして最終的にどういう形に持って行くのか、的な感じのを主にやっている。

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