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うみねこのなく頃に 考察 境界より視やる

PCゲーム「うみねこのなく頃に」の個人的な考察ブログ。「キコニアのなく頃に」についてもガッツリやっている。


共犯者

 ベアトの心臓とは、魔女幻想を暴く致命的な真実であることだろう。
 犯人さえ解れば後のことは枝葉に過ぎないので、心臓は犯人の正体であると思っていいだろう。
 第4のゲームで晒された心臓は、犯人であるベアト自身の正体。
 第6のゲームで晒されたもう一つの心臓は、ベアトの共犯の正体であるはずだ。
 なので、今回からは共犯についてを語ろうと思う。


 共犯を説明するには第5のゲームが相応しい。
 第5のゲームにおける黄金の真実は、偽装殺人である。
 作中で戦人の主張であり、その後も赤き真実で否定されなかった。
 そう信じさせたいという思惑が明確に示されている。

 偽装殺人が黄金の真実ならば、本当は殺人が行われていたと考えるべきだろう。
 この時、犠牲者の生死が猫箱の中だったのは、探偵であるヱリカが確かめなかったからだ。
 問題はそれが失態なのかだが、ヱリカが犯人側と見ている私からは、態とに見える。

 ゲストハウスの密室も、犯人が作ったものではなく、探偵であるヱリカが作ったもの。
 第5のゲームはヱリカがいないと、謎として成立しない。
 よって、ヱリカが犯人側というか、ベアト側である可能性は高い。

 それに対して、黄金の真実である同一説によって遡って真実を覆す過程で、第1のゲームでの探偵戦人の失態による紗音の生死の猫箱化があることを理由に、第5のゲームも同様に探偵ヱリカの失態であるという推測が浮上するように布石が打たれている。
 似ているから同じであるというのなら、チェス盤を引っ繰り返せば、同じに見せかけたいから似せたのである、となる。

 さらには、第4のゲームがほとんど全員偽装殺人協力者なのだから、第5のゲームも同様であるという推測も浮上するように作られている。
 これも同様に、そう見せかけたいという思惑が透けて見える。

 下位世界では殺人事件が実際に起き、その犯人が夏妃だという濡れ衣を着せようとしている。
 その上、メタ世界及び読者側に、この事件は偽装殺人であると誘導しようとしているという構造。
 第4のゲームまでは探偵視点で進んでいたので、読者が探偵と同じ認識を共有できたが、第5のゲームからはその共有がない。
 故に、そこを攻められた。

 魔女は先を想定して手を打ってくる。
 出された問題を解くだけでは勝てない。解くことを想定して勝ちに来ているからだ。
 これはクイズではなく対戦ゲーム。
 ゲーム盤のみを見るのではなく、対戦相手を見なければ勝てないだろう。


 閑話休題。


 とりあえず、ヱリカが犯人側で殺人は起きているという前提で進める。
 第5のゲームでは、ヱリカは犯人ではないので、殺人を実行する共犯が必要となる。
 アリバイがない人物は二人。夏妃と金蔵だ。

 下位世界では夏妃が犯人であると冤罪を被せられ、金蔵については自身の身代わりにできないと夏妃が否定した。
 メタ世界では、両者ともに可能性を否定されている。
 尤も、金蔵についてはやりすぎなくらいに執拗に否定していたが。

金蔵がすでに死亡している
金蔵は24時から朝まで、ずっと同じ部屋に滞在したわ。
金蔵は屋敷以外の場所に存在しない。
屋敷以外の場所に金蔵はいない。3階に金蔵はいない。地下に金蔵はいない。1階に金蔵はいない。以上から、金蔵が存在し得る余地の検討は、2階だけとなるわ。
夏妃の部屋を除く全ての場所に、金蔵は存在しない!
24時から朝までの一晩、生きた金蔵は、夏妃の部屋を除く全ての場所に存在しない!!
24時から朝までの一晩。生きた金蔵の存在する余地は、あなたのベッドの中以外に、存在しない。
24時から朝までの一晩。生きた金蔵の存在する余地は、夏妃のベッドの中以外に存在しない。そして夏妃も昨晩、同じベッドで就寝したわ。
全てのゲーム開始時に、右代宮金蔵は死んでいる!

 一度言えば終わることを何度も繰り返したということは、その部分を考えて欲しいということ。
 それらの思惑を念頭におけば、金蔵が共犯となる。

全てのゲーム開始時に、右代宮金蔵は死んでいる!

 右代宮家当主を継承する時に、金蔵の名も継承するという仮説が、第4のゲーム時に提示されている。
 よって、金蔵が死亡した後に、右代宮家当主と“金蔵”の名を継承した人物がいれば良い。

全ての人物は右代宮金蔵を見間違わないッ!

 見間違わない以上、六軒島にいる金蔵は登場人物たちの知る金蔵で間違いない。
 よって、この金蔵こそが、金蔵が死亡した後に金蔵の名と右代宮家当主を継承した人物ということになる。

 これは推測だが、
 長老たちは当主の座を継ぎたくはなかった。そこで分家の金蔵に当主の座を押し付けることにした。
 名目は金蔵が多指症であるから。
 だが、継承する前にその金蔵が死亡してしまう。
 そこで長老たちは一計を案じた。

 台湾に住む分家の金蔵のことを知るものなど誰もいない。
 必要なのは“次期当主の金蔵”という肩書きで、中身はどうでもいい。
 唯一の特徴である「多指症」さえ一致していればいい。と。

 そうして「多指症」の人物が金蔵の身代わりとして、右代宮家当主と金蔵の名を継承した。
 島にいる人間は全員、金蔵が当主を継承した後に知り合ったので、この“金蔵”のことしか知らない。
 よって、誰も見間違えない。

つまり、今、この客間にいる人数が、在島者全ての人数、ってことになるわね。』

 「在島者」とは島に「存在する」者。「存在しない」人間はそこには含まれない。
 “金蔵”は皆に金蔵と認識されているので、“金蔵”の仮面を被った“誰か”は「存在しない」。
 そこにいるのは“金蔵”なのだから。

24時の時点で、2階廊下にいた、蔵臼、夏妃、源次の3人と、食堂にいた全員以外の、一切のニンゲンは屋敷内に存在しなかった

 「存在しない」金蔵の仮面を被った“誰か”なら、屋敷内にいてノックと手紙を置くことが可能。

夏妃の部屋を除く全ての場所に、金蔵は存在しない!

 金蔵の仮面を被った“誰か”は「存在しない」ので、夏妃の部屋以外の場所に生きた体があっても「存在しない」。


 結論。
 存在しない金蔵の仮面を被った“誰か”、つまり私たちの知る「金蔵」が共犯である。



 ついでだから手紙とノックもちゃんとやっておこう。

24時の時点で、2階廊下にいた、蔵臼、夏妃、源次の3人と、食堂にいた全員以外の、一切のニンゲンは屋敷内に存在しなかった
つまり、屋敷にいた人物全員が、ノック音の発生源とは成り得ない、という意味デス。……そしてこの“全員”とは、誰も把握していない、観測されていない人物であったとしても含みマス。
24時の時点で、屋敷以外に存在するのは、ヱリカ、譲治、朱志香、真里亞、南條、郷田、熊沢のみである

 屋敷にいた「全員」とは、ヱリカ、譲治、朱志香、真里亞、南條、郷田、熊沢を抜かした在島者全員のことと解釈。
(誰も把握していない、観測されていない人物を含む)
 金蔵は「在島者」には含まないので、ここで言う「全員」には含まれていない。
 よって、手紙を置いてノックしたのは、「全員」には含まず、「存在しない」で屋敷の中にあることができる、金蔵の仕業である。




 続いて第6のゲーム。救出者嘉音の正体について。

 犠牲者6人は、示された各部屋に。
 隣部屋には、秀吉、譲治、紗音、熊沢、南條。
 ヱリカは扉の封印のためにゲストハウスの廊下。
 そして、金蔵を抜かし、
それ以外の全員が、いとこ部屋にいることを認める。

 これで全員の居場所は判明。

右代宮霧江ニハ、戦人ヲ救エナイ。
 右代宮霧江には、……戦人を救えマセン。
 右代宮夏妃には、戦人を救えマセン。
 右代宮絵羽には、戦人を救えマセン。
 無駄death。 楼座にも真里亞にも救えないのデス


 戦人を抜かした犠牲者の中には救出者はいない。

 いとこ部屋と隣部屋の扉について。
謹啓、謹んで申し上げる。どちらも破られていないものと知り給え。
 いとこ部屋について。
不可能デス。窓も封印を維持していマス。無論、ロジックエラー時にデス。
ロジックエラー時に隣部屋の窓の封印が暴かれていたことを理由とする青き真実の使用を禁じるものと知り給え。

 いとこ部屋にいた人物には不可能。
 隣部屋にいた人物を救出者にした仮説はNG。

戦人と嘉音は別人である。
ヱリカ『復唱要求。"私は救出者ではない"。』『当然だ!

 救出者嘉音は、戦人でもヱリカでもない。


 残ったのは金蔵のみ。
 いとこ部屋にいる「それ以外の全員」には金蔵は含まれてないからだ。

 よって、救出者嘉音とは金蔵である。
 そしてそれは、“金蔵”の仮面を被った“誰か”の名は“嘉音”であるということ。

 使用人嘉音、本名嘉哉は福音の家出身の孤児で、使用人に抜擢されて、福音の家の使用人の命名システムによって「嘉音」の名を与えられた。
 そして、孤児院「福音の家」を作ったのは金蔵。
 福音の家から使用人を採用することを決めたのも金蔵。
 福音の家の使用人の命名を決めたのも金蔵。
 それら全てを金蔵がお膳立てした。
 つまり、金蔵は名前のトリックのために「嘉音」を用意する必要があり、そのためにそれらを作ったのだと推測できる。


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  1. 2014/01/18(土) 23:37:55|
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フラット・ホームズ

Author:フラット・ホームズ
「うみねこのなく頃に」の某公式サイトで推理を投稿していた。
その時使っていた名前は察してください。
スタイルは、アンチミステリーをチェス盤で引っ繰り返す、というもの。
キコニアでは、世界を箱庭に見立て、そこにどんな駒を置いたのか、それらを動かして最終的にどういう形に持って行くのか、的な感じのを主にやっている。

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