FC2ブログ

うみねこのなく頃に 考察 境界より視やる

PCゲーム「うみねこのなく頃に」の個人的な考察ブログ。「キコニアのなく頃に」についてもガッツリやっている。


【キコニア】セシャトの正体と善悪の天秤

 本日二投目。

 このままセシャトについてもやるか。

 セシャトのプロメテウス騎士団は第九最上騎士団から分かれたものらしい。
 つまりセシャトの正体は熾天使、大浴場騎士団の誰かであると考えられる。

 ラストの場面を見るに、彼女に話しかけられているのは“龍”であるジェストレスことミャオ。
 そのミャオが取り戻すべき二人とは、都雄とジェイデンだと思われる。
 とすると、配役的にセシャトがギュンヒルドなら、ケッテのメンバーで揃うし、親し気なもの納得できる。

 でも、TIPSに記された能力、〈亡霊〉がルクシャーナの〈8MSステルス・隠密〉の上位互換なんだよね。
 さらには、記憶を消すのは、たぶんナオミの権能。

 いったい誰なんだって感じだけど。
 これってさ、大浴場騎士団のみんなが一つに統合されてるんじゃないの?

 天使とは神の体のことだから、無論のこと神に逆らうことはできない。
 その天使が反旗を翻したものが悪魔で、つまり反旗を翻せたということはそちら側にも神がいるということ。
 でも天使側にも彼らはいる。
 とすると、彼らの半身を裂き、それらを統合してセシャトを生み出したのではないだろうか。
 そして熾天使たちが今ニンゲンとなっているように、セシャトもニンゲンになっている。
 つまり、弱体化していたり、天界での記憶がいくつか封じられている感じじゃないかな。
 ま、それでも都雄とジェイデンを抜かした24人分の格能力と、それを処理する24人分のP3値があるのだろうが。
 そして当然コーシュカの〈パンドラの箱〉もあるから、前回の世界の記憶を引き継いでいる。





 天界は神を頂点としたピラミッド型の階層を形成している。
 父=神の本体=ミャオ。
 子=神の半身=都雄。
 聖霊=神より発生した魂=天使。
 三位一体となったのが神の総体。

 その逆として逆ピラミッドの階層を形成しているのが悪魔。
 つまりこれは鏡写し。

 ミャオは三位一体を抜け出し、龍となって悪魔の勢力を結成した。
 そしてその代行を子=都雄が担う。

 都雄は天使を率い、ミャオは悪魔を率い。
 つまりこれは、壮大な親子喧嘩にして兄妹喧嘩。
 右手と左手が争っている図式。

 そして右も左も合わせた総体としての神が、左右に揺れる天秤のバランスを取っている。
 つまり、残された聖霊が天秤を左右する。
 聖霊とは、神より発生した全ての魂。
 人類の多数決が天秤を揺らす。
 その天秤が神の無意識。
 その無意識の天秤が描き出したのが、イオアンニス黙示録に見立てた計画。
 それが糸の切れた舞台装置。


 そもそも神の子は、常に神とは別の意見を示す役割を持たされている。
 対立するのがお仕事。

“思うに。平和の尊さは、……平和の壁を支えて、常に戦争に備えている身だからこそ、わかるのではないか。”
“平和を貪り、それに浸かり切って、退屈のあまり、涙を零しながら欠伸をする。……そんな人々が、無責任に戦争を煽り立てているのだ。”

 これは都雄の意見。

“人間には100%の同意を拒否する、神のプログラムが組み込まれているからだ。”

 これが神の意思。

 神はニンゲンを作る時、全てのニンゲンが一つにならないようにプログラムした。
 それは一つにまとまらないため。
 一つになった時、完全な形で神と成る。
 一人ぼっちは嫌だから、自分をバラバラにしてニンゲンを生み出したのだから。
 多様性こそが世界を豊かにする。
 一つにまとまってしまえば、それ以上は何も生み出せないのだ。

 永遠の平和とは、永遠の退屈とは、魂の死を意味する。
 思うに。争いの尊さとは、平和の壁に閉じ込められ、永遠に出ることも叶わない身だからこそ、わかるのではないか。
 争いを避け、多様性を認めず、一つにまとまることを邪魔している者を探し回る。
 ……そんな人々が、責任の名の下に戦争に突き進んで行くのだ。

 みたいなことを考えているんじゃないかな。
 多様性こそが神の基本理念だろうから、人類が一つに纏まろうとする度に、塔を崩してしまう。
 これは神の性ゆえ避けることはできない。

 その性は即ち、拡散。
 一なら対立し、少数なら増やし、争いを尊び、多様性を愛する。
 可能性を拡散させ、世界を広げて豊かにしようとする。

 神の子はその逆。
 神が自分の心を救うために生み出した存在。
 その性は即ち、収束。
 散らばるなら纏め、平和を尊び、協調性を愛する。
 可能性を収束させ、引き裂かれた魂を修復しようとする。

 収束と拡散、秩序と混沌の天秤。
 神と子はその両側の皿であり、人類はそれに載せられる錘。
 人類の総意によってその天秤は揺れ、一方に傾き過ぎれば、反動で逆側に傾く。
 そうしてつり合いをとっている。
 それが人類の意志であり神の無意識。


 神の分割の限界が訪れる文明の終端、それを回避するために神の子は生まれる。
 人を纏め、神のカケラを集め、世界を最初の姿に戻すために。

 人類を纏めるための簡単な方法は、敵を作ることだ。
 倒されるべき悪。
 ならばそれと敵対するのは善である。
 その構図を作り出せば、自然と人類は二つに纏まる。
 善と悪に。
 あとは悪を排除すれば世界は平和だ。

 神の子のために、悪を担う者が必要だ。
 それが零落した神、即ち龍。
 全ての罪を背負った神を神の子が討つことで、人々の罪は贖われる。
 それが世界に罪を蔓延させた神の償い方なのだろう。

 神とは、人類を支配する頂点でありながら、人類に虐げられる最底辺でもある。
 即ち、神を頂点とするピラミッド、龍を頂点とする逆ピラミッド。
 両者は同一。
 悪魔とは即ち、人類の悪の部分。
 それを人類から切除したものが悪魔で、それが切除された者たちが天使となる。

 悪である肉体を切除し、善なる魂だけとなる。
 これは神のトラウマ、原初の体験を元にしているのだろう。

 しかし排除と言っても消えはしない。
 別の部屋を作ってそこに押し込めて、扉を閉め鍵を掛けたに過ぎない。
 そこは忘却の深淵。
 一纏まりとなった悪、一なる神は他の存在と触れ合えなければ消滅する。
 だがそれを神の子が許すはずもない。
 神の子だけは、存在が消え果ようとしている神と話すことが可能だから。
 キズナが繋ぐから。

 その二者から世界は再び生まれる。
 それを永遠と繰り返している。





 閉塞した世界。
 広げることはできても、外に出ることはできない。
 そんな世界に外からの来訪者が訪れた。

 それは閉塞された世界に吹く新しい風。
 未知が訪れ、その先の現実には未知なる未来がある。
 人を救うために神は計画を立てた。

 来訪者と共に外へ出られるのは一人だけ。
 誰をニンゲンとして救うのか。
 それは神の子。
 全人類を背負う存在。
 そのためには全人類を殺さなければならないけど。
 その魂は神の子と共にある。
 人類は神の子と統合し、そして一人のニンゲンとなり、ジェイデンと共にこの仮初の楽園を離れて、アダムとイブになるのだ。
 そして己は排除される悪として消えていく。

 これが神の計画。


 だけどこれを神の子が了承するはずがない。
 自分は神より生まれたプログラム。
 人間以下の存在。
 人間である神を差し置いて人間になるわけにはいかない。
 どちらかが消えなければならないのなら、自分が消える。
 みんなも神も消える必要はない。

 それが前回を経験した青い都雄の思い。


 三位一体の残る一つ。
 聖霊=神より分かれた霊魂=人類。
 有象無象の駒たち。
 その選択によって運命は決する。

 だから駒はもう駒じゃない、プレイヤーなのだ。
 自分の運命を決めるのを、自分に委ねる。
 ゆえにこそニンゲンなのだと。

 神の子は人類を率いる。
 駒たちはただ救われるために、それに自分の運命を委ねれば良かった。
 否、我らは尊厳を取り戻し、塵となる権利を酷使する。

 神は人類の悪を引き受ける。
 駒たちはただそれのせいにすれば良かった。
 否、その悪は自分たちのものである、誰にも渡さない。

 前者が聖母フィーアの思想。
 後者がセシャトじゃないかなと思う。
 熾天使たちより切り離された悪の部分。
 悪を神に擦り付けるのを良しとせず、自立した悪魔。
 神の本当の願いを叶えるために。

 神の本当の願い。
 それは、一人ぼっちは嫌だ、というもの。
 それゆえにこの世界は生まれたのだから。
 この世界に外部の来訪者が来た時、この世界の役割は終わったのだ。
 果たすべき責務を完遂したならば、後は尊厳ある死を望む。
 八百万の神によって無理やり世界を生かす必要はないのだ。
 だから、神の座より降り、人に成って欲しい。

 神の子ももう人類を纏める偶像である必要はない。
 載せられる錘がなければ、皿は自由になる。

 消えるならば、人類の方である。
 貴方たちには外の世界が待っている。
 これが駒たちの願い。

 セシャトの名前の意味は「代書する女性」。
 物語を神に代わって記す、そういう意味を込めているんじゃないかな。
 そしてその筋から見ると、大浴場騎士団所属の書記騎士ケロポヨがあやしい。
 ケロポヨはニンゲンの脳に常駐している。
 そしてニンゲンは神の思考を分割して生まれた。
 ならばケロポヨもニンゲンの思考を分割して生まれたニンゲンの霊であると言えるのではないか。
 その霊が集合したのが黙示録の獣。
 ニンゲンが善であるために、ニンゲンの悪の部分を担う、悪霊の王。
 それがセシャトの正体なのではないだろうか。

 となると、偽預言者は藤治郎か。
 龍=ジェストレス=ミャオ、獣=セシャト、偽預言者=藤治郎。
 うん、ぴったり嵌るな。


 そんな中に放り込まれているのがジェイデン。
 この神の妄想の世界より、ニンゲンの心を一つ連れ出せる権利を持つ。
 それは都雄か、ミャオか。
 それとも両方か。
 二人とずっと一緒にいるという思いが試される。





 だいぶ盤面が整理できたな。
 プレイヤーは、父、子、聖霊、ジェイデンの四陣営。
 GMは神の無意識。
 もっと簡略化すれば、意識対無意識。おまけでジェイデン。

 内容は、ジェイデンを除いた3つの中から2つを残すために一つを棄てろというもの。
 一、自分 ミャオの命。
 二、愛する者 都雄の命。
 三、それ以外の全員の命。

 そして、三陣営ともに自陣営を選んだ。
 自己犠牲、やはり同一人物から派生しただけあってそっくりだな。

 霊陣営の意見がまとまったってことは、父と子の意見がまとまったことを表している。
 それは妄想から出て現実と向き合うということ。
 であれば、祝福したい。

 世界というゲーム盤はなくなっても、駒は頭の中に仕舞われている。
 それは駒にとっての死だろうが、ゲーム盤さえ用意できればまた駒を展開できるのだ。

 つまりだジェイデン。
 お前はこれからも色々なゲームに付き合うのだ。
 それがお前たちのデートの形なのだ。





 神も神の子も含めて世界中の人々が手を繋ぎ輪を作る。
 それは心が纏まったことを示す。
 心の中のみんなと出した結論。
 つまり、決意だ。

 キコニアはそれが描かれるのだろう。

 うみねこはそれを読者に委ねた。
 なのでメッチャ警戒した感じで簡単に心は許さんぞ的にひねくれていて謎として最高なのだけど。
 でもキコニアは答えとして最高なものになりそうな予感。
 こう、ストレートで、まっすぐぶつかってくる的な感じ?


 うみねこはさ、下から石を積み上げて、崩さずにどこまで積み上げることができるのが、これが最高に面白かった。
 全プレイヤーで一番高い塔を積み上げたと自負できるくらいには積み上げたからなー。

 キコニアは逆に上から盤面を整理するのが楽しい。
 なんていうか、私が出した結論「人間を生み出す話」というのに沿って、私の心の中の駒たちが勝手に塔(過程)を作っていて、出来上がったのを上層の私が崩して、また作ったのを崩して、だんだん崩すのが楽しくなってくる。
 よりすっきりした形に整理できると気持ちいいよね。
 将棋で例えるなら、寄せることを繰り返している感じ?
 目指すは最高の図形。

 だからきっと最高にスマートな図形が見れるんだろうなー、と。





“三人の王を。あやつを殺せ”

 青い都雄のこの台詞。
 これ都雄に対して言っているけど、同時に第四の壁を越えて読者に向かって言っているとしたら、だけど。
 読者に対しては別の意味で言っている、なんてことはないだろうか。
 三つで一つのヤツを考えていたから、それに当て嵌めちゃうんだよね。

 あやつ=神で、三人の王はそれを構成する父、子、聖霊。
 “殺せ”は物語を殺せ、要は謎を殺せ。
 つまり、三位一体の神の謎を解け。
 そういう意味もあるんじゃなかろうかと。

 だとしたら、こんどこそ謎を解き、捻じ伏せたんじゃないかな。
 どうかな。

 どう考えても三人の王って、三位一体を模しているからね。
 あの三人自体はジェストレスの用意した囮、あるいは傀儡、もしくは道化なのだろうけど。
 あと配下に第九最上騎士団と名前を付けたのは、自分が神であるというヒント。
 読み解いて欲しい誰かさんでもいるのかね?

 だとすると、その第九最上騎士団さんはモノホンの第九最上騎士団と戦う羽目になるのだけど。
 確かに? 凄い負けフラグ立ててたけどさ。
 自称最強の名無しの第九最上騎士団さんかわいそう。


スポンサーサイト



  1. 2019/12/28(土) 21:57:57|
  2. Phase1
  3. | trackback 0
  4. | comment 0
<<【キコニア】バビロン=世界=神 | BLOG TOP | 【キコニア】神と駒についての色々>>

comment


  管理者にだけ表示を許可する
 

trackback

プロフィール

フラット・ホームズ

Author:フラット・ホームズ
「うみねこのなく頃に」の某公式サイトで推理を投稿していた。
その時使っていた名前は察してください。
スタイルは、アンチミステリーをチェス盤で引っ繰り返す、というもの。
キコニアでは、世界を箱庭に見立て、そこにどんな駒を置いたのか、それらを動かして最終的にどういう形に持って行くのか、的な感じのを主にやっている。

現在時刻

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

咲 (3)

来訪者数

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR

Designed by U-BOX