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うみねこのなく頃に 考察 境界より視やる

PCゲーム「うみねこのなく頃に」の個人的な考察ブログ。「キコニアのなく頃に」についてもガッツリやっている。


EP5の序盤を再読

 GMラムダのゲームのロノウェの評。

「愛が、ありませんな。」
「……愛って何だ。」
「これは失礼。女性風に申し上げると、です。……男性風に申し上げるならば、……道理が通らぬと申しましょうか。」

 愛とは即ちヤス。
 ヤスによる殺人がないゲーム。
 義理が通らないよな。


「………上辺は、大変良くお嬢様のゲームに似せていると思います。しかし、根本が大きく異なっています。」
「それはベアトのゲームのルールに反することなのか。」
「いいえ、反しません。ラムダデルタさまはお嬢様のゲームのルールを、実によく理解なされております。……しかし。」

 ヤスの幻想を成立させなければならない。
 それがゲームのルール。


「……ありがとう。その言葉を、この子に聞かせてやりたかった。」
「きっと聞こえていますよ。……お嬢さまは、それにお返事することが出来ないだけです。」

 ヤスにはきっと聞こえている。
 それに返事をすることが出来ないだけ。


「……行ってらっしゃい、戦人くん。そしてどうか。……あの子のいないゲームにて、この子の何かを見つけてあげて下さい。もしそれを見つけることが出来たなら、……例えこの子が不在であっても、あなたはこの子と、戦ってくれたことになる。」

 ヤスは死んでいる。
 だからヤスに犯行は不可能。
 にもかかわらず、なぜかヤスを目撃する人が続出。
 これはいったいどういうことなのか?
 誰がそれを仕組んでいるのか?
 これはそういうゲーム。





 夏妃の金蔵を蘇らせる魔法。

“その、近付いてくる死神の足音を日々聞きながら、…金蔵はこの世との未練を少しずつ、絶っていったと言われる。”
“そして、生への未練を完全に絶ち、達観の境地に達したある日のこと……。”
“神秘の体験をしたという。”
“……金蔵は出会ったというのだ。黄金の魔女、ベアトリーチェに……。”
「私は魔女と契約を交わし、黄金と狂気の力を与えられた。……その日を境に、古き私は死に、狂気の魔力を得た新しき私が誕生したのだ。」

 生から自己を切り離し、俯瞰から己すら駒して使うくらいの境地に立たないと開眼しないのだろうな。


「真の意味で、右代宮家の当主としての責任と誇りを持てるかどうかということだ。…夏妃、お前ならばわかっているはず。当主とは血で継承されるものではない。魂と信念によって継承されるのだ。……蔵臼が我が長男であっても、それがなくては真の当主とは呼べない!」
「そして、それが心に宿されていたなら、その人間は例え蔵臼でなくとも、立派な新しき当主である。黄金の魔女ベアトリーチェは、その真の当主に力を貸すであろう。………そうであるな、ベアトリーチェ!!」
「如何にも。妾こそが、右代宮家顧問錬金術師、黄金の魔女ベアトリーチェである。……妾は奔放にして自由! 誰の命令も聞かぬ。」
「それを、世界でたった一人。私だけが支配した。……だからこそ、右代宮家の当主たりえるのだ。」
「ふっ。その傲慢さこそが右代宮家当主の資格だと言うか。」
「傲慢とは即ち、自信であり勇気である。そしてそれに見合う力を得ようとする、飽くなき向上心の表れである。…だからこそ、私はお前を支配した。」
「………傲慢を語る男が、それを実現していく様を見るのは心地よいものだ。不言実行は強運なる者の言い訳に過ぎぬ。…真の王者は持たぬ物さえも語る。そしてその傲慢を確かに実現して見せるのだ。……妾を支配できる者には、その王者の傲慢が必要だ。」
「わかるか、夏妃よ。真の王者は、あらゆる苦難を恐れぬ。必ず乗り越えられると公言する。その算段がなくともだ。だから弱者は希望を持つ。集い、崇め、協力を誓う。そこに力が生まれ、有言は実行されるのだ。それを心に刻め。」

 右代宮家当主の継承とは魔法の継承。
 魂と信念によるもの。
 王者の傲慢によって黄金の真実を生み出さなければならない。


「お父様は確かに今日、お亡くなりになったかもしれなせん。しかし、今この場にいる私たち全員が信じることで、お父様を蘇らせる魔法を、使うことが出来ます。」

 ヤスを蘇らせる魔法のレクチャー。


「しかし夏妃、心せよ。確かに金蔵は蘇ったが、それは永遠ではない。我が魔力が続く限りである。」
「……反魔法の毒素により、魔法は破られてしまうかもしれないことを心せよ。魔法の断りを正しく理解し、その維持に努めよ。妾はそなたに奇跡を見せるが、それを拒み、留めるのはそなたの役目だ。」

 夏妃を通して、19人目の努力を垣間見ることができる。





 正式なミステリー。

「なんだそりゃ…。未知の薬物X、未知の化学装置Xは、魔女と戦う上での一番の武器だろうが…。」
「………それ。全部、正式なミステリーでは違反だから。未知のウィルス、未知の薬物、…未知の病気、未知のXを仮定なんて、立派なファンタジーなわけ。ご愁傷様。それがあなたの推理だったなら、あなた、ゲームオーバーよ。くすくすくすくす。」
「………こ、いつ…。何を言ってやがんだ……。」
「あなたはベアトと真正面から戦ってきたつもりでいる。でもね、本当は違うのよ。真正面じゃない。ズレた角度で戦い合ってたの。」

 ノックス違反で~というのは極論としても。
 未知のXでの戦いは、アンチファンタジーのやり方。
 ファンタジーと戦っているだけで、それらは真実でもなんてもない。
 相手を否定しているだけに過ぎず、真実を構築しているわけではない。
 人間説の真実を構築するには、ミステリーで戦わなくてはならない。
 だから魔女側は、それと戦うためにアンチミステリーとしての戦い方を用意しているのだから。

 つまり、魔女側はファンタジーとアンチミステリーで戦っているのに、人間側はアンチファンタジーで戦っていた。
 噛み合うはずもない。

 因みに、未知の隠し扉についてのミステリーの考え方は、未知の隠し扉について考えたら思考停止して先に進められないから、まずは隠し扉がないとして考え、それが無理だった場合、隠し扉の手掛かりを探し、それも駄目だったら、最後の最後で未知の隠し扉ないと無理だと認める、というもの。

 ついでに言うと、私の犯人が19人目の右代宮真里亞というのは、手掛かりのある19人目のXね。
 安易に使用人を疑うくらいなら、こっちの方が余程ミステリー的であるという判断。


「魔女側を受け持つラムダはファンタジー。それと戦う私はミステリー。あなたは? ただファンタジーを否定してかわし続けるのがやっとのアンチファンタジー。何から何まで反対だけど、対案は一つも出せない。あなた、どっかの国の政治家みたいね。くすくすくすくす。」

 そこから対案を出すということは、ミステリーとミステリーが対峙し、アンチミステリーに。
 対峙するミステリーを打ち破るか、アンチミステリーという状況自体を打ち破るか。
 まあその前に、ミステリーとミステリーを用意しなければならないのだが……。





 夏妃とベアトの茶会。

「この度の親族会議における使用人たちへの指示や采配は見事であった。金蔵が何時にどこにいて、何をして何を残したのか。それらを、見事に共有させ、矛盾なく組み上げた。それらの緻密な計画書は高度な魔法陣のそれと同じ美しさがあったぞ。」
“夏妃は、金蔵が実在し、気ままに生活していることを装うため、金蔵の一日のスケジュールを緻密に書き上げ、それを使用人たちに徹底させたのだ。”
“何時にどこで誰に会い、何を残したか。”
“何時にどこで何をして、何を変えたか。”
“その結果、親族たちはついに一度も金蔵の姿を見ていないにもかかわらず、その存在をまったく疑わなかったのだった。”
“絵羽たちは、廊下を偶然通り掛った金蔵に、遺産の話を聞かれて憤慨されたと、本気で信じていた。”
“全て、見事なまでに緻密な、夏妃の計画書どおり。”
“そして、見事なまでに緻密な、使用人たちとの連携だった……。”

 ヤスを生み出す計画書。
 それこそが執筆者の用いるトリック。
 全ての黄金を生み出す魔法陣。
 複雑すぎて、私でも全部を理解できたとは言い切れない。
 要研究。


“ベルンカステルは、何を考えてるのかまったく読み取れない表情で、ベアトの顔を見ながら言う。……それは、まったく理解できない一言だった。”
「おめでとう。」
「………何がだ。」
「ベアトがそのザマなのは、あなたが勝ったからこその結果だからよ。」
「………何を言ってやがる……?」
「あなたはかつてのゲームで言ったわ。これは互いを苛む永遠の拷問だとね。そうよ。ベアトにとっても拷問だった。そして、その拷問ゲームに、あなたは勝ったのよ。……だからベアトの魂は殺され、人形同然の屍に成り果てた。」
「俺がベアトをこうしたと、……言うのかよ。」
「勝敗は、どちらか一方の勝とうとする意思が挫けた時に決まる。……あなたとベアトの戦いという意味においては、すでに前回、決着がついていたのよ。まぁ、あなたにとっては、与り知れぬ内に、だろうけれども。」
「………なら、俺の勝利なのにどうしてゲームが終わらない。……どうしてこのゲームがまだ続いている。」
「その子の足首についてる足枷。……ラムダが施したルールなのよ。」
“ベアトリーチェは、屈しようと挫折しようと、あるいは投了しようとも、ゲームを降りることができない。”

 サクリファイス成功おめでとう。
 今のところ賭けに勝っていることをベルンは讃えている。
 ゲームは膠着を抜け、一歩踏み出した。
 戦人の与り知れぬ内に、左の心臓はすでに貫かれ、残るは右の心臓のみ。
 左の心臓は19人目の真実であるがため、ヤスの真実を否定する。
 ヤスの真実である右の心臓を貫けば、安らかに殺せる。
 それは、ヤスを“人間”だと認めることになるから。


「本来、ゲームは2つの終わり方があった。どちらかが負けを認めて投了するか、どちらかがチェックメイトでゲームに勝つか。ベアトはその前者に抵触しかけた。だからラムダはそれを潰し、敗北をぎりぎりのところで回避したの。ゲーム上は立派なサポートだわ。」

 黄金の魔女を絶対に蘇らせる、その決意を得るために、黄金の魔女を殺した。
 魔女側は、黄金の魔女を蘇らせれば勝ち。
 人間側は、黄金の魔女を殺せたら勝ち。
 まぁ、実質同じ意味なんだけどね。
 どちらも絶対の意思をもってすれば、そりゃあ奇跡は約束されているさ。


“……俺が、彼女は傷ついたと思ったなら、…それは傷ついたと言えるだろうか。”
“そして、俺が傷つけたと思わなかったら、俺は誰も傷つけずにいられるのだろうか。”

 傷ついたと思ったなら、自分の世界の彼女傷ついている。
 傷つけたと思わなかったら、自分の世界では傷ついていないだけ、相手の世界では傷ついている可能性は否定できない。
 うん、思わなかったんだろうけど、傷つけちゃってるんだよね。
 それが発端。


「二人が並んでお茶を飲んでるように見えるのは、ゲームマスターであり、物語の語り手であるラムダデルタがそう解釈しているからなだけよ。」

 語り手。観測者であり朗読者。
 真実の世界を観測し、そこから虚偽の世界も観測する。
 そして、その表裏を合わせるゲームマスターでもある。
 つまり、全部ひとりでやっている。
 ただし、駒にその役割を代行させることはあるが。


「夏妃に対し、一片の愛も持たずに凝視できたなら、そんな幻想が見えたりはしない。………だから私の目には、夏妃がひとろぼっちで、もくもくと紅茶を飲んでるようにしか見えないわ。」
“愛がなければ、視えない。愛がないから、視えない。”

 19人目とヤスの関係も同様。
 愛のない目で見たら、ひとりぼっち。
 でもまずは、犯人である19人目を見つけなくてはならないのだ。
 愛のある目で見るのは、動機の推理の時でいい。
 展開編は仕様上、虚偽の世界の描写ばかりなので、一度とことん愛のない目で見るのをお勧めする。


「だって、夏妃はそこで、ひとりぼっちで紅茶を飲んでるんだもの。」
“激しくガラスの割れる音がして、……夏妃の新婚時代をからかい、上機嫌に笑っていたベアトの姿が掻き消える。”
“……寂しい風が吹き、……ベンチにいるのは、疲れた表情で紅茶をすする、……ひとりぼっちの夏妃伯母さんが残されるだけだった………。”
「………………ん、ぐ、…………………。」
“ベアトが、……呻く。それははっきりと、苦悶のものだとわかった。”

 19人目とヤスの世界もこのようにぶち壊されてきた。


“……今、この薔薇庭園には、夏妃伯母さん以外に誰もいない。”
“つまり、観測者は夏妃伯母さんしかいないのだ。”
“だから、そのたった一人の観測者が、ベアトと二人でお茶を飲んだと語ったなら、……それは誰にも否定できないはずなのだ。”
“……誰にも否定できないこととは即ち、…真実のことではないのか。”
“夏妃伯母さんは、ベアトと二人で、薔薇を愛でながらお茶を飲んでいる。”
“…その微笑ましいひと時を、無慈悲に踏み躙る資格が、誰にあるというのか……。”

 うん、誰にもないよな。
 ただし、実際の夏妃はこんな世界を作ってはいないけどね。
 “この夏妃”を通して真犯人が何をしたかったのかを、犯人側から見ようという趣旨だからEP5は。


「そもそも、悪魔の証明により、魔女の否定は不可能だ。そして、このゲームのルールに従い、赤でそれを語るのもステイルメイトで禁じ手だ。赤き真実でさえ、魔女の存在を否定はできねぇんだぜ。」
「……………確かに。……まさかあなたに、魔女の存在を語られるとはね。…………さすがラムダ。戦人を、人間犯人説と、魔女がいてもいいという気持ちの、うまいこと中間に引っ張り出して来たわ。」
「ニンゲンの心を操るのに本当に長けている。……私ももっとあなたを応援しないとまずいわね。」

 魔女を語るとは、相手の心を、異なる解釈を、語るということ。
 愛について語るということ。
 展開編の肝だな。
 そして、ゲームの駆け引きを司る二人の魔女。
 真実の天秤のバランスを守る。




 親族会議前の夏妃。

「……ふむ。妾から見てもなかなかのものよ。誰もが勝利を確信し、相当の魔力が集中している。その結果、さらに勝利が厚くなり、ますますに人と魔力を集め、黄金を生み出そうとしている。錬金術の王道を見事に体現しているぞ。」

 EP5において、読者の誰もが偽装殺人だと勝利を確信し、魔力が集まり、結果、EP6で黄金を生み出すことに成功した。


「昨年同様、会議当日はお父様の秘密を知る使用人を集中的に配置します。……お父様の不在を気取る親族もすでにいるかもしれません。不用意な演出は、むしろ馬脚をあらわす危険性もあります。」
「ふむ。過ぎたるは及ばざるが如しとも言う。……なれば、どうする?」
「今年は昨年とは逆に、最後まで書斎をお出でにならないという筋書きで行こうと思います。」
「それが良かろうな。篭城は単純にして最後の切り札だ。」
「どれほど屋敷が毒素に満ちようとも、この部屋を密室結界に閉ざす限り、金蔵の存在を否定することは出来ぬ。それは妾も保証する。……だが、篭城すれば囲まれるは必至。」

 これはヤスにも言える。
 犯人ヤスが不在、つまり、犯人紗音や犯人嘉音が不在であると見ている私のような者がいるのだから、不用意な演出は逆効果だったろう。
 犯人として出歩かず、密室に閉じこもって篭城したのは得策だったと言える。


“ベアトの表情がわずかに和らぐ。”
“俺の青い光が、……ゆっくりと魔女幻想を否定する赤い棘を、溶かしていく…。”
「……………。」
“ベアトは相変わらずの悲しげな表情だったが、顔を上げる。そしてじっと俺の目を見る。”
“無言であっても、痛みがなくなったことを、その目で教えてくれた。”
“その目に浮かぶのは、痛みを取り除いてくれたことへの感謝の気持ちと、……魔女の存在の余地をわずかに残してくれたことへの、感謝と、驚き…?”

 青き真実でヤスの存在できる余地を切り開くことは、即ちそこに黄金の魔女を蘇らせるということ。


「……殺人がとか、トリックがとか、……そういう上辺だけじゃない。…お前が、…黄金の魔女、ベアトリーチェが、何を考え、何の為にそうしたのか。何を望んでいたのか。……………それを、辿る。」
“そうさ。俺はその旅路を辿るための方法を、もう知っている。そして最初から、それを掲げている。”
「……今こそ、チェス盤を引っ繰り返そう。この物語を、俺側からじゃなく、……お前側からの目線で、物語を紐解く。」

 展開編はそういう話だな。
 当時の私は、その上辺だけに終始していた気がする。





 島の外での留弗夫と霧江の会話。

“霧江は時折、情愛というものを全て切り捨てて、極めて冷酷に思考を巡らすことが出来る。”
“そういうものを感じる時、留弗夫はつくづく、彼女を敵に回したくないと思い知るのだ……。”

「選択の余地のない問題で悩むのは、人生の無駄だと思わない?」

“幼少期に振るわれた暴力が元で、留弗夫は未だに蔵臼に対するある種の恐怖感を持つ。”
“……その蔵臼を、脅す。”
“それは、留弗夫の幼少期からのトラウマとの戦いさえ意味した。”
“だからそんな夫の背中を押すかのように、霧江は心強く、……あるいは冷たく、笑う。”

 ここの霧江はまるで、ヤスが19人目に助言している構図のよう。


「つくづく、信用で仕事をしたくないものだわ。信用ほど、積み上げるのに苦労して、失う時が一瞬なんて、割の合わない投資はない。」

 信用を基盤とする真実もまた同様。





 親族会議直前の夏妃の苦悩。

“いや、いっそ、船が欠航するほどの台風が、六軒島を永遠に閉ざしてくれないものか。”
“そうすれば、金蔵の死をいつまでも隠し果せることが出来るのだが……。”
「台風が、……彼らを永遠に遠ざけてくれればいいのに。」

 19人目も同じような苦悩を抱いていただろう。
 永遠に来なければ惨劇を犯さずにすむ。
 ヤスと永遠に一緒にいられる。


「……俺が誰かを名乗るのは簡単さ。……だが、それでは俺が、あまりに悲しい。」

「俺の望みは、……あんたに思い出してもらうことだ。」

「………そんなこと言うなよ。俺はあんたの子どもじゃないか。」

「そんな悲しいことを言うなよ。…カアサン。」

「……俺は復讐するために帰ってきたんだ。……あんたの、19年前の罪に。」

「………あんた、本当はもう思い出してるんだろ……?」

「19年前にあんたがした仕打ちを、……俺は忘れない。……だからあんたを呪うために、あえてそれでも、いや、だからこそ、俺はあんたをカアサンと呼ぶよ。………もうすぐ、親族会議じゃないか。……俺もカアサンの子どもだからね。会議の日に帰るよ。…19年ぶりにね。……あんたに復讐するために。」

 19年前の男=19人目。
 赤子の世話をしなかった夏妃は、その性別を確認していない。
 だから本来は女だが、男だと思い込まされていた。
 夏妃が赤子を認め、世話をしたら女と判明し、右代宮理御となる。
 崖から落とされたら、右代宮真里亞となる。

 のだが、この19年前の男の台詞は、ヤスのものに重なる。
 正確に言えば、八城がそういう悪夢を見ている、と言った方がいいだろう。
 八城には、子はいない。
 だが、右代宮真里亞には、子はいる。





 薔薇庭園。

“戦人も、本来は18歳なりの分別のある男だ。”
“しかし、6年ぶりの再会に、精神年齢が当時のものに戻ってしまっているようだった。”
“そして譲治や朱志香たちもまた、6年前の自分たちに戻っていることを、次第に気がつくのだった…。

 八城が偽書を書くことで、“みんな”との再会で、精神年齢が当時のものに戻ってしまう。
 “みんな”もまた同様。
 昔のように“みんな”で……。





 薔薇庭園を見下ろしていた夏妃。

「ロノウェもガァプも頼れるぞ。しかし、魔法の世界とニンゲンの世界は表裏一体。」
「わかってます。……もちろん、私もニンゲンの世界から努力します。力を合わせて、お父様の秘密を守りましょう。」

 真実の世界と虚偽の世界は表裏一体。
 ニンゲンは虚偽を真実の世界に留めるために努力する。
 虚偽の世界は破綻しないよう、緻密に計画されたものにならなくてはならない。





 客間の親族の会話。

「……それは兄さんたちだって同じよ。……逃がさないわ、絶対に…。こっちのカードは悪くないのよ。兄さんは虚勢を張ってるだけだわ。……絶対に屈服させて見せる…。」
「取引っちゅうんはな。相手を負かすもんとちゃうで。……落とし所を用意しておいて、相手に花を持たせて、自らに座らせるもんなんや。」
「……秀吉さんの言うとおりだわ。さっきの話も、ちょっと追い詰め過ぎよ。絵羽姉さん。」

 これは左の心臓を貫くだろうカードを持つ、プレイヤー側から見たゲームの進捗かな。
 落し所は、黄金の真実を蘇らせて相手に花を持たせてやろう、というところか。





 真里亞の薔薇。

“自分が目印を付けた、少し元気のない可哀想な薔薇が見つけられなくて、……雨如きでそれを探すのを中断させられることが許せない。”
“だから真里亞は、冷たい雨粒に叩かれれば叩かれるほどに意地になって、薔薇の花壇をぐるぐると回るのだった…。

 八城がヤスを探すのも同様。





 ヱリカ来島。

「ふざけるな。ベアトのゲーム盤には存在しない駒だ。俺もベアトも認めない…!」

 ルールには違反しない。
 ヱリカが登場する余地はあった。
 ヱリカとなりえる、19人目がいたということ。
 即ち、19人目の右代宮真里亞が古戸ヱリカを名乗っただけ。
 そうすることで、“古戸ヱリカ”という幻想で侵食した。


「古戸ヱリカは探偵であることを宣言するわ。」
「探偵は、犯人ではなく。その証明には如何なる証拠も必要としない。……早い話が、この子を一切疑う必要はないということよ。これなら、ニンゲンの駒として登場しても、いつもと変わらずに推理できるでしょう…?」

 犯人ではなくとも、犯人の協力者である可能性はある。
 一切疑う必要はない、を赤字で言わないのがミソ。


「つまり、今、この客間にいる人数が、在島者全ての人数、ってことになるわね。」

 赤き真実で言われたわけだけれども、客間にいる人間が、在島者と一致するとは言っていないのが味噌。
 客間にいる人間の名の数は17。
 在島者の名の数も17。
 ヱリカと金蔵の名は存在しない人間のものなので数えない。
 実際に客間にいる人間の体の数は18。
 在島者の体の数は19。


““俺”はぐるりと客間の人間を見回す。”

 紗音嘉音同一説の根拠となるのが、駒の戦人の主観では両者を同時に目撃していないというもの。
 それは同一である可能性の余地を作るものではあるが、同一でないことを否定するものではない。
 よって、こういうことも言える。
 “同時目撃がない=同一である”というのなら、“同一であると思わせたい=同時目撃させない”である可能性もある、と。
 つまり、表、裏、裏の裏。
 このゲームは、相手の手札を読み勝たなくてはならない。
 リスクを負って。
 ならばリスクを正確に測らなくてはならないのだが、リスクを把握している人はどれほどいるのか?
 リスクなんてないと思い込んでいる人ほど、引っ掛けるのは簡単なのだが……。

 それはともかく、EP5ではそこをさらに攻めてきた。
 “俺”での目撃を強調し、探偵視点が信頼できることを提示し、戦人は今回探偵ではないとすることで。
 戦人に同時に紗音嘉音を目撃させて焦燥感を煽り、今回戦人は探偵じゃないからセーフ。
 それどころか、前回までの戦人視点で目撃していないことの意味合いが高騰する。
 ……こんな感じで引っ掛ける。

 今回戦人は探偵視点ではないけど、それでもその視点を信頼すれば、紗音と嘉音は別人である。
 つまり、執筆者は二択を迫っているのに、一択であると思い込む。
 別人である可能性は否定されておらず、裏の裏のリスクがあるのに、それに目を塞ぐ。
 選択をするのなら、リスクをないとせず、リスクを直視して踏み込んで欲しい。
 切にそう願う。





 ヱリカの素性を源治から確認する夏妃。

「朱志香の昔の服、あんなに似合うなんて思いませんでした。」

 捨てた子が、育てた子の服が似合うという皮肉。
 そして、本来なら姉妹だったという伏線。


「警察やご家族には連絡しましたか?」
「はい。先方も大層ご心配なされていたようでした。」

「…………ところで。……客人は本当に、事故、…でしょうね?」
「……ご本人は、帰港中のボートから転落したと仰っております。」
「裏付けはありますか?」
「海保に問い合わせて確認しました。プレジャーボートの後部から転落したそうで、他の乗員たちは気付かなかったようです。実際の転落地点はわかりませんが、おそらくはここの近海でしょう…。」

 全部源治からの伝聞。
 即ち、源治が嘘を吐いていたら、どうとでも誤魔化せるということ。


「………ほう。…古戸ヱリカとな。この六軒島に来客とは珍しい。楽しませてくれそうではないか。」
「ベルンカステル卿の駒でしょう。……ニンゲンのルールに従うとはいえ、プレイヤーは魔女です。侮ることは出来ませんよ。」

 ホント魔女の駒は油断ならない。
 そもそもゲームにおける魔女たちの関係は、
 GMのベアトがゲームメイク。
 フェザリーヌがゲームのオーナー。
 ラムダとベルンがオーナーから派遣されたゲームバランスを監督する者たち。
 そんな感じ。
 ベルンは人間側だけど、それ以上にゲームの開催者側だということ。
 さらに言えば、奇跡の魔女として、奇跡に触れる資格のない者を排除する役割も担っているだろう。
 つまり、奇跡を味方につけたプレイヤーには味方だけど、そうではないプレイヤーには敵となる。





 ヱリカを迎えた晩餐。

“ヱリカの席は、序列で言うと一番の末席。つまり、下手の正面席。”
“上手の正面席である金蔵の席は不在であるため、引っ繰り返して見たならまるで、ヱリカがこの晩餐の主催のようにさえ見えた…。”

 ヱリカ=19人目の真里亞=ベアトリーチェ=六軒島のもうひとりの主。
 なので、その見方は至極妥当だといえる。
 つまり、ヒント、伏線。


“このような豪華な晩餐の席は、蔵臼一家を除けば、決して一般的なものではない。”
“しかし、彼らは慣れているから当たり前のように振る舞える。”
“……驚くべきは、またしてもヱリカだった。”
“彼女はこのような晩餐であっても、何も驚かず、周りに合わせて落ち着きある振る舞いを見せている。”
“……迷い込んだ子犬のような怯えは、微塵も感じられなかった。”

 ずっと六軒島に隠れて暮らしていたのだから、それは見慣れたもの。
 迷い込んでなどいない、元からいたのだ、というヒント。


「頭のいい子ね。……本当にこの子、偶然の来客なの? 実は今日の親族会議にこっそり呼んだ、兄さんの隠し子じゃないの~?」
「賢く、場を和ますセンスもあるようだ。マナーも見事じゃないか。あんな子が娘だったら、悪くはないね。」

 本来なら蔵臼の子になるはずだったので、ほとんど当たっている。
 皮肉的な演出。





 碑文の謎解き。

「………大富豪が、謎を解いた者に富を譲るというのは、割とよくあるシチュエーションです。……そして、ご当主の金蔵さんは、その碑文を新聞に載せたのではなく、お屋敷の中に掲示しました。つまり、このお屋敷の人間を対象とした謎だ、ということです。」
「そうだよな…。………この屋敷の中である以上、この屋敷に出入り出来ない者には解きようがない。…つまり、この屋敷の人間に、祖父さまは挑戦してきたってわけだ。」
「………グッド。よい思考です。あの碑文が、屋敷内にあったという一事からでも、その程度のことを読み取ることは可能です。」

 謎を作ってメッセージボトルに入れて流すのも典型だろう。
 そうやって提示したということは、島の外にいる人間に向けて出した謎であるということは明白。


「………ただ碑文がそこに存在するだけで。古戸ヱリカはこの程度の推理が可能です。……如何でしょうか、皆様方。」

 それだけでこれだけ推理できるのだから、情報不足だとか言わずにどんどん推理しよう。
 と言っている。


「………莫大な財産を持つ右代宮家の当主なら、政治的な意味で様々な影響力を持つことになるでしょう。……ならば本来、その継承は厳格であり、一切の紛れが入るべきではありません。」

 逆を言えば、紛れが入るように意図したということ。
 紛れ、気紛れ、偶然。
 つまりは、悪魔のルーレット。


“……つまり、後継者指名とは、後継者は誰もが認める唯一無二の一人であると全体に知らしめ、それ以外の人物が対立候補となる要素全てを排除することも意味する。”

 真実も同じ。
 真実の後継者指名。
 黄金の真実こそが、誰もが認める唯一無二であると全体に知らしめ、それ以外の真実が対立候補を排除する。
 黄金の真実を皆に認めさせたということは、逆を言えば、先代の真実が存在し、その先代こそがそれを画策したということを示す。


“……なるほど。このヱリカという少女が、右代宮家に相応しいのはどうやら、テーブルマナーだけじゃないらしい。”
“…相応しくなくてもいいところまで、……実に右代宮家らしいようだ…。”

 だって実は、そいつも“右代宮”だもん。


「……わくわくしません? こういう謎。………私は大好きです。」

 あなたはどうですか? という読者に対する問い掛け。





 碑文の謎。

“そのカケラが、俺のすぐ近くを駆け抜けると、……何かの記憶が蘇るような気持ちになる。”
“だから直感する。”
“……多分、このカケラというものは、記憶の結晶のようなものなのだ。”
「記憶じゃないわ。世界のカケラよ。……まぁ、あんたには記憶のように感じられるだろうけどね。」

 カケラが集まってひとつの世界を構成している。
 それが19人目の右代宮真里亞が生み出した世界。
 だから八城がやっていることは、壊れた世界のカケラを拾い集めての世界の修復。


「そりゃそーでしょ。それを教えてあげちゃったら、ヒントが過ぎちゃうわ。………難易度の高い謎でなきゃ、意味がないんだから。……あらいけない。これもヒントになっちゃうわね。くすくす……。」

「……つまり、…第一の晩という時点でもう、何かの文字列が存在するということなのか? しかし、“第一の晩”じゃ、4文字しかない。他の読み方か? 祖父さま風に英語で読むなら、……第一の晩って何だ…? 1st-nightか…? ………………。」

 ん? ナイトとナイトで何かあったな。
 ……これは、碑文の別解に届くか?
 あれだけダブルミーニングがあるんだから、碑文にあってもおかしくはない。

 EP3。
「……これは私の妄想なんだけど。…実は私、鮎の川のイメージから、家系図を疑ったことがあるの。鮎は一度海へ出るけど、また生まれた川に帰ってきて産卵するんでしょう。………まるで私のことみたいだなって思って。」
「……そうね。今だから白状するけど、私もあなたと真里亞ちゃんのことを指してるんじゃないかって疑ったことがあるわ。」
「なるほど。……川を下れば、やがて里あり。家系図を下ってくと見付かる“里”は、真里亞の名に含まれる“里”の字だけだ。」
「でしょう?! ……でも、みんなも知っての通り、お父様は真里亞のことを毛嫌いしてて、ほとんど言葉を交わしたこともない。」
「それに、お父様はかつて真里亞に全然違う名前をつけるように言っていたの。それを私が勝手に真里亞にした。お父様はそれをとても怒っていたわ。」
「……その経緯を考えると、財産や家督を引き継ごうという大切な碑文に、真里亞の名を引用するとはとても思えなくて。」

 懐かしい「家系図説」だが、19人目の名前が右代宮真里亞だとわかったので、再発掘する価値はある。
 家系図を下った“里”は勿論19人目のこと。
 19人目=真里亞は、八城となり右代宮家を出てまた戻ってくる。
 そして、ヤスを“人間”として生み出す。
 即ち、生まれた川に帰ってきて産卵する“鮎”である。
 だから金蔵は、真里亞の名付けに怒った。
 碑文の謎が台無しになると、だから真里亞を毛嫌いすることで、あの真里亞のことではないと思わせることにしたのだろう。

 そして、その里にて“二人”が、これは19人目とヤスの一人で二人のこと。

 EP5。
“オマケだが、外国のなぞなぞで、“ドラゴンはなぜ、昼間は寝てばかりいるのか”ってのを知ってるか?”
“ちなみに正解は、“騎士と戦うためだから”。
“英語圏のなぞなぞだから、日本人にはちょいと難しいかもしれない。”

 これは騎士のナイトと夜のナイトを掛けたなぞなぞ。

 二人が口にし岸、の“岸”を“騎士”に変換、さらに“ナイト”に変換。
 第一の晩の“晩”を“ナイト”に変換。
 つまり、“岸”=“晩”。
 さらに“晩”を“盤”に変換。

 真里亞とヤスの二人が口にし盤。
 それはベアトリーチェのゲーム盤。
 そこを探せ。
 そこに黄金郷への鍵が眠る。
 で、その後は碑文の殺人。

 要するに、碑文の謎とは、ベアトのゲームの碑文殺人の謎ということ。
 というか、こっちの碑文の解読ができる時点で、ゲームの真犯人は特定済みなので、これは真相に至ったという追認かな。
 あるいは、一度ゲームをGMとして完遂せよ、ということか。


“だから、そこまでの“俺”という駒は、プレイヤーのベルンカステルがコントロールしてる。”
“なので、ベルンカステルの推理を、“俺”の口を通して披露することも可能、ってわけだ…。”

 つまり、駒は主の言葉を代弁しているかもしれない。
 主の声なき声を、駒が代弁しているかもしれない。

 さらに言えば、メタ戦人もさらに上位の世界にいる魔女の駒で、メタ戦人の推理もその口を通してその魔女が披露しているかもしれない。






 書斎で作戦会議する夏妃。

「…………それを言えば、例の19年前の復讐とかいう謎の男も、ベルンカステル卿の駒かもしれなせん。……18の駒で均衡がとれていた盤面に、望まぬ駒が2つも追加された。…イレギュラーが多過ぎます、今年は。」
「ベルンカステル卿は東洋趣味がおありだったな。……日本のチェス、将棋では、ゲーム中に駒を追加することも出来るというではないか。」
「えぇ、可能ですよ。……敵のキングの目の間に、駒置き場より取り出したクイーンを置くことさえ、将棋では許された、切り札足る一手です。」

 EP5の真相を端的に喩えている。
 ベルンがゲーム盤に置いたヱリカという駒はクイーンであり、それは駒置き場より取り出された。
 そして駒置き場に置かれたということは、ゲーム盤から取り除かれた駒であるということ。
 18の駒以外でゲーム盤から取り除かれた駒は、19人目のX。
 つまり、取られた19人目のXをヱリカとして再度ゲーム盤に置いただけ。
 そしてそれはクイーン、即ち、ベアトリーチェである。


「わかってます…、わかってます!! でも、…もう、……疲れ切ってしまって、…頭痛が耐えられなくて…。……どうして私は、…こんなにも冷え切った書斎で、……たった一人で泣いているの?! どうして…、どうして主人は今、ここに居てくれないのッ?!」

 これは八城の心情かな。


“一人で戦い、裏から支えることこそ良妻の役目と自負しつつも、……それが必要であると、誰かに認められねば、涙を止めることも出来ないほどに、……今は弱々しい。”
“ならばせめて自分が言葉を…、と慰めの言葉をあれこれ思案するベアトの肩を、そっとワルギリアが叩く。”
“……慰めの言葉は、然るべき人間の口から出なければ、むしろ傷つけることさえあるのだ。”

 舞台の表に出ているのがヤスだから、裏から支えるのは19人目の仕事だろう。


「………さっきリーチェも言ったわ。野に逃れたネズミを捕まえることは出来ない。そして、森に消えたゴールドスミスを捕らえることもね。」
「それで言い逃れられると?! この、もっとも疑われた今に、その一手を指すなど、まさに自殺にも等しい一手です!!」
「疑われるでしょう。まさに疑惑と呼ばれるに等しい一手でしょう。………しかし、この書斎に彼らが踏み込もうともぬけのの殻。……金蔵さまを捕らえることは永遠に不可能で、その死は、これほどまでに疑わしいにもかかわらず、立証することが出来ない…。」
「36時間どころか、永遠に金蔵の秘密を守ることが出来るんじゃない……? …もちろん、それに相応しいリスクを背負うことになるけれど。」

 ヤスのこととして解釈しよう。
 猫箱に閉じ込めたことで、ヤスの不在を隠し、ヤスが生きているような幻想を生み出した。
 その不在を疑われ、猫箱の外に出すことにした。
 一時的な不在であり、完全な不在ではないという言い訳。
 つまり、猫箱で起きた事件は偽装殺人であり、真犯人のヤスは後になれば帰ってきて殺人を犯すよ、っていう言い訳。


「煽りじゃないわ。当主夫人としての覚悟を、私は聞いているだけよ……。……泥をすすってでも右代宮家を守る覚悟が、あなたにはあるんでしょう……?」
「あ、……あります…。」
「今が、その時よ。………泥をすすって生き延びられるなら、いくらでも飲み干しなさい。あなたは苦界を這いずって生き延び、やがては必ず栄光を取り戻す。………この序列33位のガァプが、それを約束してあげるわ。」

 19人目の真里亞が、八城となって生き延び、ヤスを取り戻そうとしている。
 泥をすすってでも、苦界を這いずってでも。
 果たすべき約束のために。





 碑文を解いた戦人とヱリカ。

「……蔵臼さんって、ちょっと傲慢な方じゃないですか。偉そう、って言いますか。その蔵臼さんが、一夜明けたら、甥に黄金も次期当主の座も掻っ攫われていたなんて、……何だか愉快ですね。」

 偉そうな真実が、一晩経ったら、真実の座を掻っ攫われていたなんて……。
 黄金の魔女の愉悦。
 黄金の魔女の渇望。

 あるいは、碑文の事件の謎を解いた読者の愉悦か。
 はたまた執筆者の愉悦か。


「………朱志香さん、でしたっけ。私に意見した女の子。」
「ん、……あぁ。」
「………あの子、自分の父親が次期当主だと、威張ってましたね。……彼女は今夜が明け、戦人さんが全ての黄金を受け継ぎ、自分の父親がもはや次期当主でなくなったことを知ったら、どんな表情を見せるんでしょうね……?」

 どんな仮説にも、真実の座を勝ち取るチャンスはある。
 その中で次期真実の座の肩書を与えられた仮説があり、それこそが真実なのだからケチつけるなと言い出す者が出てくる。
 そいつが信じていた真実を引っ繰り返えしたら、どんな表情をするのか。
 ……ということかな。


「朱志香さんです。………私の推理に口を挟み、高潔かつ高尚な時間を汚しました。………だから、あの朱志香という子に思い知らせたくて、碑文の謎を解くことに目的を変えたんです。」
「……………………お前、…本気で言ってんのか。」
「くす。………くすくすくすくすくすくす。…私は、どんな相手でも屈服させます。それが私の唯一の愉悦です。……まだ推理、必要ですか?」
「………右代宮朱志香は、私をムカつかせた。だから私は、身の程を思い知らせてやりたくて、碑文を解くことにした。………そこから導かれる、今の私の感情。…推理可能ですか?」

 他人に認めさせることで満足を得ようという行為。
 自分で認めて満足できるならば、必要はない。

 でも、ミステリーとは引っ繰り返すことに愉悦を感じるもの。
 当然のような顔をしてふんぞり返っている真実があれば、引っ繰り返してやりたくはなる。


“……謎は、まるで錠前だ。錠前は閉ざすためにある。”
“そして閉ざすからには、その意味があるのだ。”
“だからこそ、それを暴くことにも意味がなければならないはず。”
“しかしこいつは、……その暴く行為そのものが目的になっていて、…その後のことについては、まったく無責任なのだ。”

 暴くことの意味。
 真実を得たものの責任。

 うーん、私はどうなのだろう。
 ここで推理を書いているのは、私の自己満足。
 いまさら誰かに認めさせたいとかという気持ちはない。
 謎は19人目で解くが、ヤスの真実を壊したいわけじゃない。
 他の誰かも至るかもしれないから、天秤は動かしたくない。
 だったらネットに書かなければいいのだが、ベアトにだけは伝えたいという思いがある。
 そんなところか。


“ヱリカはにやにやと笑いながら、ぶつぶつと呟いている。”
“……これから親族たちが起こす騒ぎを、推理しているに違いない。”
“彼女にとって。……200億円の黄金より、……それを想像することの方が、よっぽど甘美なのだ……。”

 戦人が金蔵を目撃した際のヱリカ。
 探偵視点で目撃しないように、意図的にぶつぶつ推理している。





 書斎にいる夏妃。

「となると、ゴールドスミス卿も、もうしばらくはお役御免にはなりませんね。……無事に親族会議を乗り越え、せめて夏妃さまにお別れの挨拶と、……もし出来るなら、これまでの努力を労われるべきかと。」
「…………ふむ。……あれも、よく愚息を支えてきたものよ。」
「貴様など、片羽をもがれた堕天使ではないか。揃わぬ翼なら、置き土産に捨てて行けぃ。」
「……ふむ。……それも良かろう。夏妃ならば、我が翼を背負うに相応しいかも知れぬ。…しかし、………ここからが正念場となるぞ。……褒美は用意した。無事にこの試練を乗り越えてみよ……、夏妃…。」

 片羽、揃わぬ翼。
 つまり、金蔵と嘉音の名。
 嘉音の名を奪われ、取り戻せないなら、残された名を捨てる。
 その名を夏妃に与えるということは、その名に付随する名誉を背負えということ。

 つまり、金蔵(偽)または嘉音(真)は、書斎の中に“金蔵”の名を残して捨て去り、蔵臼夫妻にその名の名誉を守る試練を与え、自分は嘉音(真)となって野に放たれたネズミの如く、というわけだ。





 戦人とワルギリアの会話。

「はい。……第一、もともと黄金郷の黄金はこの子のもの。見つけさせる必要も、横取りする必要も、何もありません。」

 黄金郷の黄金は、黄金の真実。
 それは元から19人目のもの。


「……そうですね。碑文の謎が解けても解けなくても、この子にとって得るものは何もありません。」

 ただし、失うものはあるかもしれない。


「……………。……そうですね。碑文の謎は、この子にとって何の意味もない。ならばそれを、無価値であると極論しても、言い返せないかもしれませんね…。」

 碑文の事件の謎を解けば、19人目の真実を得る。
 19人目にとってそれはすでに持っているものなので、得る意味はない。
 しかし、価値がないわけじゃない。
 だがそれは、自分にとってだけ。
 世間での価値は他人が評価するもの。
 それを無価値だと評されたくはないだろう。


“お前という魔女を天秤に見立てた時、片方の皿には碑文殺人が。”
“そしてもう片方の皿には碑文の謎が乗っかる。”
“なぜなら、碑文の謎を解いたら、こいつは碑文殺人をやめると言ってる。”
“……つまり、碑文殺人と碑文の謎の価値は、ベアトにとって同じもの。”
“天秤の両端ということになる。”

 碑文の謎=19人目の真実。
 碑文殺人=ヤスの真実の修飾。
 19人目にとって、それらは同価値。


「知ってるか? ミステリー小説では、こういう碑文殺人のことを“見立て殺人”という。……この見立て殺人が行われる理由を、俺は3つに大別できると思ってる。」
「……うかがいましょう。」
「1つは、碑文に沿うことで、証拠やアリバイを誤魔化し、犯人に利するためだ。……死んだふりをして、自らを犠牲者に交ぜる古典もこれだし、碑文に沿わずに殺人を犯し、その発生順序を誤解させることによって、アリバイを作るのもこれだ。」
「なるほど。碑文に沿って儀式的に殺していると見せかけて、……実は自分に利するように誘導しているわけですね。面白いと思います。」

 何を誤魔化し、どんな利を得ようとしたのか。


「1つは偶然。……意図せずして行なった連続殺人が、たまたま碑文をなぞる形になり、目撃者たちが勝手に見立て殺人だと誤解するケース。人間はどのような事象にも因果性を求めてしまう。……きっとそうに違いないと思ったら、そう見えてしまう生き物だ。」
「……なるほど。それも面白いですね。…ですが、どうでしょう。この子のゲームでは、第一の晩の殺人以前に、常に事件が予告されている。そして、明白に碑文殺人を遂行していることを示す手紙や状況証拠が、次々に見つかるはずです。」
「あぁ、そうだな。………偶然なんかじゃない。ベアトは始めから碑文殺人を見せ付ける目的で遂行している。俺たちが誤解してるんじゃない。これは明白な“見立て殺人”なんだ。だから、この理由でもない。」

 誤解。
 どのような事象にも因果性を求めてしまう。
 きっとそうに違いないと思ったら、そう見えてしまう。
 ここがポイント。


「最後の1つは、………見せ付けること。つまり恐怖だ。…碑文に沿うということは、殺人が連続するという明白な予告だ。生存者たちは、続くに違いない殺人に、ずっと怯えさせられることになる。」

「それは違います。……恐怖を味わわせるのが目的ではありません。誰かに復讐するためのものでもありません。」

 つまり、純粋に見せ付けたかった。
 なんのために? 誤解させるために。
 因果性を求めさせるために。
 そうに違いないと思わせるために。
 どうして? 犯人を誤魔化すために。
 そうすることで、ヤスが真実となる。


““碑文殺人の謎が解けなければ、碑文殺人を実行する”という天秤を、俺たちに、提示する。”
“つまり、碑文殺人も碑文の謎も、個々では確かに意味がない。”
“しかし、天秤の両端に乗せて俺たちに、………いや、俺に突き付けることで、初めて意味が現れる。”
“……つまり、正しくはこうだ。”
“X=0。Y=0。X+Y>0。”
“両端に、重みを持たぬ無意味が乗せられた天秤。しかし、それ自体が重みを伴い、意味を、成す。”

 天秤の両端に乗るのは、19人目の真実と、ヤスの真実。
 重さを持たぬ無意味に、価値を乗せるのは、メタ戦人であり、読者。
 皆が注目する殺人事件の真実には価値がある。
 そして皆こぞって自身の信じる真実に投資する。
 これは天秤を傾けて遊ぶゲーム。

 しかしベアトとっては、勝敗に意味はない。
 両者が天秤に乗っているという状態に意味があるのだ。
 19人目の真実=0。
 ヤスの真実=0。
 19人目の真実+ヤスの真実>0。
 つまり、片方だけでは意味がない、両方の真実が並び立っていなければ意味がないのだ。


「…まるで、……遊びだな。子どものジャンケンみたいだ。」
“ジャンケンはもっとも身近な、勝敗を決めるランダム発生器だ。”
“何かの権利を賭けて、勝負することも多いが、……子どもなどは、特に何も賭けず、ただの遊びとしてジャンケンをすることも多い。”
“何かを賭けない限り、勝っても負けても、嬉しい悔しい以上の何も生まれはしない。”
“つまり、勝つことも負けることも、天秤の両端は無価値。”
“しかし、そのどちらに傾くかという、その行為そのものが、子どもたちがジャンケンで遊ぶ目的となっている。”
“だから子どもは、ジャンケンを巡ってのコミュニケーションを楽しんでいるのであり、……勝敗に純粋な価値を求めているわけではない。”
“勝敗に、固執してはいないのだ……。
「それじゃベアトにとって碑文殺人は、……成功してもしなくてもいいもの、ってことになっちまう。……まるで、その過程そのものを楽しんでいるかのようにさえ、思える。」

 本来はそういう遊びでコミュニケーションだった。
 でも今回のは生死を賭けた真剣なゲーム。
 両者のバランスを取り、そのバランスを保ったまま、引き分けで終わらせなければならない。
 それも50対50とかじゃなく、100対1とか1000対1とかで。

 つまり、これは脱出ゲーム。
 猫箱の密室に入った2匹の猫。
 扉から出られるのはどちらか1匹だけ。
 この時、2匹共に脱出するには如何なる方法を取ればいいのか?
 みたいな。





 食堂に残った親族たち。

“紗音と嘉音の二人が配膳台車と共に訪れる。”

 戦人が探偵だった時は、絶対に同時には現れなかった。
 それが探偵でなくなったとたんに、同時に現れる。
 同一人物なのか、それとも別人なのか。
 それは未だ猫箱の中。
 どちらだろうとも、説明が付く。
 だからこれはつまり、天秤を傾けて、リスクで遊んでいるだ。
 見るべきは、どちらに傾いているかではない、両端に何が乗っているのか。
 それらを乗せている天秤に意味があるのだから。


“深夜勤なの? 大変ね。
「そういうお役目ですので。……ご用命いただけて嬉しいです。」
「そうかもしれんな。することもなく、ぼんやり起きてる方がしんどいもんや。わしも下積み時代に(後略)」

 19人目の日常はすることが何もなく、常に退屈が支配していた。
 退屈だからそれから抜け出すために遊びだした。
 それがヤスルール。
 退屈な日々を彩る、様々な装飾。
 灰色の世界に差し込む太陽。


「よしなさいよ、あなた。戦後生まれにいくら話しても、当時の苦労なんか伝わらないわよ。」
「ん、またわしの悪い癖が出てしもうたな…! すまんすまん! わはははははは!」

 理解できない者には理解できない、いくら話そうとも。
 こんなにも沢山、くどいくらいに同じ話を繰り返そうとも。
 理解できないだろう。





 食堂を離れた蔵臼と夏妃の相談。

「……失踪という切り札は、最後の最後まで待とう。伝家の宝刀と同じだよ。抜かない内が華だ。大事なのは、いつでも抜けるという心構えではないかね…?」
「それは、……わかっています…。」
「その切り札を、私に預けてくれんかね。………もちろん、最後の瞬間の責任は、全て私が取る。……君と朱志香は巻き込まん。」
「それは、…どういう意味ですか…!」
「右代宮家が滅ぶ時、その瓦礫に潰されるのは私だけで充分だ。………台風が過ぎたら、離婚届を準備しよう。それに捺印し、君に預けておく。……内緒で、君の名義にしてある財産がある。さらにそれに慰謝料を加えれば、君と朱志香は不自由なく暮らせるはずだ。」
「嫌です!! 私の墓碑に刻むべき名は、右代宮夏妃です…! どうか最後の瞬間までご一緒に…! たとえあなたが、右代宮家最後の当主であろうとも、……夏妃を最後までどうか、……当主夫人で、……あなたの妻でいさせて下さい……。」
“……蔵臼は、財界のフィクサーとしての、信用と財力だけで存在している。”
“それが両方とも揺らげば、後には何も残らない。”
“金蔵失踪の切り札を切れば、二本しかない屋台骨の片方を失うことになる。”
“……首を斬られる代わりに右腕を差し出すようなもの。”
“首に比べればマシだろうが、失血多量で死ぬかもしれないし、万一、生き残れたとしても、生涯癒せぬ、大きな痛手を背負うことになる……。”
“蔵臼は、死すら覚悟しているのだ……。”
“それを夏妃は理解し、……蔵臼の胸に顔を埋め、…泣いた…。”

 蔵臼→ヤス。夏妃→19人目。
 2人で生み出した世界が滅ぶ時、その瓦礫で潰されるのは自分だけで充分だというヤス。
 19人目には、八城として暮らしていけるだけのものが用意されている。
 魂を支える二本の柱の片方を失い、生き残れたとしても生涯癒せない痛手を背負うことになる。





 親族会議が終わって。

“親族会議は、午前1時頃に一応は終了が宣言されたが、まだぐだぐだと場外乱闘が続いている。”
“その時に、するりと抜け出せた楼座叔母さんが本当に羨ましい。”
“真里亞が夜更かししてるかもしれない、見てくると言って、うまいこと抜け出したのだ。”

 戦人が何も言わずに抜け出しているので、いとこたちは寝ずに待っている可能性があった。
 それを知っていたので、楼座はゲストハウスに向かった。
 つまり、犯人もそれを予測できたということ。





 夏妃の19年前の回想。

「その挙句が、……この仕打ちではな。…………察するぞ。」

 夏妃の苦しみを理解しようとするベアト。
 そのように理解できる人間にするためのゲームでもある。


「お父様を恨んではいません。……もし恨めるのなら、……ただただ、自分の体が恨めしかった…! 憎かったんです! 子を宿せぬ我が身がひたすらに、……憎かった……!! だから私は祈りました。天使と悪魔の両方に!! そして、その両方が叶いました…!」
「……天使には何と祈ったか。」
「私の体に奇跡を…! 私の体に問題があるというならそれを受け容れましょう。ならばそれを克服して、どうか夫の子を授かることの出来る奇跡を私に…!」
「……その願いは、叶ったわ。……あなたはその次の年に、見事に朱志香を産むことになる。」
「そして、……悪魔には何と祈ったか。」
「悔しい……、悔しい……。この身が恨めしい…! そして、それを見せ付けるかのような、……この赤ん坊が憎かったんです…!!」
「………何を、願われたのですか。」
「私は初めて、悪魔に祈りました、願いました…!! この赤ん坊が、消えてなくなってしまえばいいのにってッ!!」

 しかしその試みは、こういう呪いの言葉を聞いてしまうことでもある。


「ふ、……ふっふふふふふふふ、ふっはっはははははははははははっはっはは!! 読めていたぞ、読めていたぞ、この顛末はな! どこまで足掻くのか。どこまで我が物にならぬというのか!! わっはっはははははははははははは!! 空の檻に興味はない! 打ち捨てい!!」
“事故を知ったお父様は、これ以上愉快なことはないとでも言うように、いつまでもいつまでも、聞いているこっちが気味悪くなってしまうくらいに、…ずっとずっと笑っていた。”
“心の何かのたがが、外れてしまったのかもしれない……。”
“その日からだ。”
“お父様がそれまで以上に、オカルトの世界だけに篭り切るようになるのは……。”

 言葉通り、金蔵には、この未来が読めていた。
 夏妃に受け入れられて理御となるか、受け入れられず真里亞となるか。
 そういうルーレット。
 なぜ赤子を抱いた使用人が、道から外れて普段行かない崖まで行ったのか?
 金蔵が命じたからに決まっている。
 ベアトの魔法修飾で、赤子が大人しくなる方向へ向かったという。
 それはつまり、その時、赤子は泣いていなかった。
 泣かない赤子は、さて、本物だっただろうか?
 その赤子は偽物だから、空の檻と呼んだのでは?
 まぁ、ひとつの可能性として、だが。
 ともかく、依り代である真里亞を手に入れ、金蔵はさぞ研究が捗っただろう。





 いよいよゲームの始まり。

“それは、……酷いゲームになるでしょう。”
“上辺は、確かにいつもの物語によく似てはいます。”
“しかしそこには、……この物語の、本当の主人公への敬意がない。”
“この物語は、…黄金の魔女、ベアトリーチェが、右代宮戦人を招いての物語のはず。”
“しかし、ホストは失われ、もはや客人もない。……招いた者も、招かれた者も、もはやない、最悪の物語。”
“ようこそ、第5のゲーム、End of the golden witchへ。
“邪なる魔女たちに乗っ取られた、主賓なき宴へ……。”

 主人公であるベアト、即ちヤスの、いないゲーム。
 ヤスが死に、そして蘇るまでの、ヤスが不在の間のゲーム。


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フラット・ホームズ

Author:フラット・ホームズ
「うみねこのなく頃に」の某公式サイトで推理を投稿していた。
その時使っていた名前は察してください。
スタイルは、アンチミステリーをチェス盤で引っ繰り返す、というもの。
キコニアでは、世界を箱庭に見立て、そこにどんな駒を置いたのか、それらを動かして最終的にどういう形に持って行くのか、的な感じのを主にやっている。

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